海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:くろすけ♀一覧

串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。

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第387回 だって魚だもの
第381回 2023年最後のブログ
第375回 最強の胃袋?
第369回 梅雨に咲く
第363回 ウニの歯
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第387回 だって魚だもの

昨夜の春の嵐の影響で
大シケの串本海中公園です

diary387_1.jpg

春休みでせっかく串本に来ていただいたのに
天気のせいで串本の印象が悪くなってしまわないか
心配している くろすけ です

でも、天気が悪くても
当園の水族館は、通常通り営業していますので
みなさん 遊びに来てくださいね

さて、今日も朝の日課、水槽の見回りをしていると
何やら妙な行動をしている魚に目が行きました

魚というと、みんな同じように泳ぎまわっている
ように思われるかもしれませんが
種によって、あるいは個体によって
個性みたいなものがあります

まずはこちらの画像をご覧ください

1匹のニセカンランハギが何やらサンゴの上で
横たわっています

diary387_2.jpg
水槽の中には他にもニセカンランハギがいますが
サンゴの上で横になっているのは1匹だけ

何をしているのかじっと見ていると
体をサンゴの上で動かしています

ニセカンランハギが乗っているサンゴは
オオスリバチサンゴといいます
スリバチのような形をしているので
この名がありますが
このサンゴをよく見ると
表面にイソギンチャクのようなものが
並んでいます
diary387_4.jpg
これはポリプと呼ばれます

このニセカンランハギはどうも
このポリプの上をふぁさ~となでるように
体を動かしています

ポリプがやわらかいので
気持ちがいいのでしょうか
まるで人がやわらかいものの上で
ほおずりしたくなるように

やわらかいポリプといえば
同じ水槽に、ナガレハナサンゴ
というサンゴが入っています
diary387_3.jpg
オオスリバチサンゴよりも長い触手の
ポリプが出ていますが
こちらで同じことをしているのを
見たことはありません

ニセカンランが体を乗せている
オオスリバチサンゴの骨格が
ちょうどお皿みたいな形になっているので
それが体にフィットしてよいのでしょうか?

以前にもブログで紹介しましたが
ニセカンランは、エアレーションでも
遊び?ます(こちら
あの時と同じ子(魚)なのかは分かりませんが…
同じ子だったらかなりおもしろい

人間くさい行動をする魚を見ると
魚だって日々いろいろ考えて過ごしているのかも
と、考えさせられる今日この頃です


by くろすけ♀

第381回 2023年最後のブログ

皆さん、こんばんは。

2023年大晦日、いかがお過ごしでしょうか?

私は、水族館の宿直当番で、宿直室でまったりしながらブログを書いております。

今年は、クリスマスイブ、大晦日、と宿直当番でした(T_T)

2023年もいろいろありましたが、水族館の生きものに大きなトラブルはなかったので、それが一番よかったことです。

 

今年の年末は、暖かくて海も穏やかな日が多かったので、サンゴの調査をかねてダイビングパーク前の海域公園地区に潜ってきました。

海中観光船のりばから海中展望塔にかけては、海中展望塔の窓掃除でよく潜るのですが、ダイビングパーク前は久しぶりです。

そして、久しぶりに潜ったからか、やはりその素晴らしさに感動しました。

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串本のサンゴを代表するテーブルサンゴ、クシハダミドリイシの美しい群落。

最近は、近年増えてきた枝サンゴのスギノキミドリイシにクシハダミドリイシが負けて、クシハダミドリイシの美しい景観が見られなくなっているところもあるのですが、ここはまだ残っています。

サンゴは環境が変わらなければ、何百年も生きる丈夫な生きものですが、近年のように高水温だったり、低水温だったり、極端な異常気象が起きるとあっという間に死んでしまいます。

50年先、100年先も、この美しい景観が残っていることを願っています。

今年最後の朝日から「天使のはしご」が見えました。

diary381_1.jpg

2024年も良い年になりそうです。

今年1年大変お世話になりました。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

by くろすけ♀

第375回 最強の胃袋?

今年の残暑は厳しかったですね。

でもようやく、朝晩は涼しくなってきました。

昨夜は、半袖半ズボンで、布団をかぶらずに寝ていたら

寒くて目が覚めました。

くろすけ♀です。

 

皆さん、イラモってご存じですか?

ここ串本では、モエラって呼んだりします。

diary375_1.jpg

イラモは写真のように、一見海藻かなにかに見えたりしますが

実はクラゲの仲間で、触ると刺されます。

私も、何度も刺されたことがありますが、

刺されると痛くて、水ぶくれになって、かゆくなって

かくと水ぶれが破れて二次感染して、ウミが出て・・・

と、なかなかやっかいな生きものなのです。

 

海中展望塔の窓の周りにもたくさん生えてて

潜って窓掃除するときは、軍手をはめて

なるべく刺激しないように、掃除するのですが

なぜか後からかゆくなります。

 

私の場合は、そこまでひどくならないけど

人によっては、刺された部分が腫れ上がり、

熱が出て病院へ行く人もいるので、

皆さんも気をつけてください。

 

さて、そんな強い毒を持つイラモですが

そのイラモに乗っかっているヒトデをたまに見かけます。

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ミナミジュズベリヒトデです。

diary375_4.jpg

大きさは5cmくらいの、そんなに大きくないヒトデ。

最初見たときは、たまたまイラモの上に乗ったのかな

と思っていたのですが、何度も見るので

そのヒトデをひっくり返してみたら、なんと!

胃袋を出していました!!

 

ヒトデは、体の裏側の真ん中にある口から

胃袋を出してエサを食べるのですが

このヒトデはイラモを食べているようです!

 

イラモはサンゴと同じ刺胞動物の仲間で

オニヒトデはサンゴを食べるで有名ですが

サンゴの毒なんて、イラモの毒に比べたら

たいした毒ではありません。

 

人間の硬い皮膚を炎症させるほどの毒を持つ

イラモの上に被さって、やわらかい胃袋を出すなんて!

((((;゜Д゜)))))))

 

どんな胃袋をしているのか。

よほど強い消化液を持っているのか。

とても興味があります。

今度、水槽で観察してみたいと思います。

 

すぐお腹を壊す私から見ると

強靱な胃袋を持つミナミジュズベリヒトデが

うらやましく感じる今日この頃でした。

 

by くろすけ♀

第369回 梅雨に咲く

雨は降っていませんが、湿度が高い串本です。
南西の風で、波も出てきました。

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ダイビングの船が出ていますが、かなり揺れています。
海の中よりも船の上で待っている方が大変そうです。

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ダイビングといえば、今日は、高気圧業務健康診断を受けてきました。
私たち飼育員は、海に潜って採集したり、調査をしたりするので、半年に1回それ専用の健康診断を受けます。
私もこの仕事について30年以上になるので、60回以上この健康診断を受けているのですね。
聴力検査の時、最近は、音が鳴っているのか鳴っていないのか、それが耳鳴りなのか何なのか、よく分からなくなってきました(笑)
でも、肺機能は-7歳でした(笑)
特に問題ないとの結果で、一安心。
定年までは、何とか潜りたいですからね。

明日は大雨で海も荒れそうということで、海岸の植物の写真を撮ってきました。

梅雨の時期は、人間にとってはあまり良い気分にはならないですが、植物はこの時期元気になるような気がします。
庭の草の伸び方がすごいです。
3日前に刈ったイネ科の草が今日見たら15㎝位伸びてました。

だからか、植物もいろいろきれいに咲いてました。

ホタルブクロ

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ホタルブクロの横に「海中公園誕生の地」の石碑があります。

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ハマゴウ
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葉は、ハーブのような香りがします。
種は、昔、枕のそば殻に混ぜて使ったとか。防虫の効果があるらしい。

ハマユウ(浜木綿)
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万葉集には熊野地方のハマユウを詠んだ歌が収められています。
「み熊野の浦の浜木綿百重(ももへ)なす心は思へど直(ただ)に逢(あ)はぬかも」
柿本人麻呂

水族館の戻ってきたので、水族館の生きものたちも紹介します。
相変わらず海藻の上で寝るモンガラカワハギ

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この時期お腹が膨れるキハッソク

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変わった色のハナウミシダ?

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やさしい目をしたワモンダコ

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串本海中公園、梅雨でも楽しめます。

 

by くろすけ♀

第363回 ウニの歯

皆さん、突然ですがウニの歯って見たことがありますか?

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こちらはシラヒゲウニというウニの歯です。
5枚歯です。

ウニは、カルシウムでできた硬い歯を持っていて、岩の上に生えた海藻はもちろん
種によっては硬いサンゴや岩などもかじって穴を開けてしまいます。
水族館では、ガラスをかじってキズがつくこともあります。

ウニの口の中には、「アリストテレスのランタン」という名前がついた器官があって、
この器官を使って食べ物やら何やらをかみくだいているのです。


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こちらが「アリストテレスのランタン」。下側の先端に歯がついています。

ちなみに、「アリストテレスのランタン」という変わった名前は、ギリシアの哲学者でもあり、
科学者でもあったアリストテレスが、これを見てランタン(ちょうちん)に似ていると言ったことから、付いたとか。

ウニの歯の構造は複雑で、人工的な材料ではまねできず、まだ解明できていないことも多いのだそう。
材料工学や歯科学など、ウニの歯の研究は注目されているそうです。
岩をも砕く歯を人工的に再現できれば、いろんな分野に応用できるかもしれませんね。
最強な入れ歯ができそうです・・・

水族館でガラスにへばりついているウニを見つけたら、その自慢の歯をじっくりと観察してあげてください。

最後にちょっと動くシラヒゲウニの歯

 

by くろすけ♀

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