海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:ハムいち一覧

串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。

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第420回 青空

今回はソラスズメダイのお話。

 

420-1.jpg

 

串本ではあちこちに普通に暮らすお魚で

体色の青色が美しいですね。

でも飼育しているとこの体色が・・・

ってのはまた別の話として置いときまして

今年は海中展望塔からソラスズメダイを

例年よりいっぱい見ることができます。

 

420-2.jpg

 

420-3.jpg

420-4.jpg

 

何でかといったら

台風が紀伊半島に直撃していないってのが

大きな要因でしょう。

 

ソラスズメダイは展望塔から見られる魚としては

普通中の普通種です。

何なら夏頃にはこの辺で繁殖しているためか

ちっちゃソラスズメダイもいっぱい現れます。

 

そんな中、例年なら台風の接近による大波で

展望塔周りのソラスズメダイたちが吹き飛ばされて

ちりぢりになってしまうのですが

今年は台風が来ず大波も来ないので

ソラスズメダイたちが展望塔周りにいっぱい居座ってくれてます。

このまま台風が来ないでくれれば

透明度の高くなるこれからの季節は

さぞや海の中が美しくなることでしょう。

 

ただ、台風が来ない弊害ってのも実際にはあります。

来て欲しくはないけど少し顔出してくれないと困る・・・

でも本音を言うと来て欲しくない。むしろ来るな。

台風みたいな扱いをされないような人間でいたいです。

 

by ハムいち@そらそうじゃ

第413回 ミナシのミナリのハナシ

タガヤサンミナシという貝をご存じでしょうか。

 

413-1.jpg

タガヤサンミナシはイモガイという貝の仲間で
串本周辺で普通に見られる貝の一種です。
イモガイの仲間は毒を持っていることでも有名で
このタガヤサンミナシも当然のように毒を持っています。

ちょっと覚えにくいこの和名は
特徴的な貝殻の模様に由来しております。
東南アジア原産のタガヤサン(漢字で書くと『鉄刀木』)という
木目の美しい木があります。
その木目の模様が美しいタガヤサン(樹木)と
タガヤサンミナシの美しい貝殻の模様をかけているという寸法ですな。
ちなみに「ミナシ」部分に関しましては
イモガイの仲間は殻に引っ込むと中身がないように見えるので
「身無し貝」ってとこに由来しております。

 

413-2.jpg

さて
現在、当館では4匹のタガヤサンミナシを飼育展示中なのですが
上の写真をよく見て見て下さい。
美しいタガヤサンミナシの隣に
何やらピンク色の塊が。

 

413-3.jpg

全く色も雰囲気も違う物体。
実はこちらもタガヤサンミナシなのです。
よく見たら右下から出ている水管の色が一緒でしょ。

なんで同じ種類の貝なのに
こんなに色が違うのか。
 

そもそも
このタガヤサンミナシは当館ではかなり長く飼育できる貝なのです。
餌は主に生きた他の巻き貝を捕まえて食べるのですが
当館前の磯で採ってきた貝を気前よく食べてくれます。
なので定期的に貝を採って与えるだけで
長期の飼育が可能なのです。
ちょいと手間がかかるので当館の飼育記録を調べた訳ではありませんが
私の記憶が確かならば長い個体で3年以上は飼育してるのではないでしょうか。
そんなこんなで長いこと飼っていると
貝殻の表面に色々なものがくっついてしまいます。

というわけで
このピンク色のタガヤサンミナシの正体。
それは長く飼っているため殻の上に石灰藻と呼ばれる
被覆性の海藻が生えてしまったタガヤサンミナシなのです。

その証拠に

 

413-4.jpg

 

ほら
海藻の生えていない裏側は
ちゃんと貝殻のタガヤサン模様が見えてるでしょ。

ちなみに
冒頭に出てきたキレイなタガヤサンミナシは
先日、地先の磯で他の職員が採集してきた新入り。
なので貝殻がキレイなのです。

 

 

タガヤサンミナシは美しい模様が特徴なので
表面を海藻が覆ってしまうと
最大の特徴が隠れてしまいます。
実際にタガヤサンミナシを知っている人からしたら
うちのタガヤサンミナシは思ってたんとちゃうっつー話です。

なので定期的に石灰藻を剥がして
キレイな貝殻を露出させようとするのですが
この石灰藻がまた剥がしづらいのなんの。
金属のヘラで削らなきゃ剥がせない上に
やり過ぎると貝殻が傷ついてしまいます。
さらに手で持って慎重にしっかり削りたいところですが
毒を持っているので刺されないよう気をつけなきゃいけません。
それなら石灰藻がついてすぐの剥がしやすい時期に
削りとるというのを繰り返せばいいのですが
私の性格的な話でそれもすぐにやらなくなってしまいます。

そんなこんなで1年も経つと
立派なタガヤサンミナシ(ピンクver.)になってしまうのです。
 

今回、入った新入り君は
何とかこの美しい模様を維持したいと思っています。
定期的に殻を磨いて
美しいタガヤサンミナシを皆様にお見せしたい所存で御座います。
もし来年、再来年あたりに来館された際に
ピンク色のタガヤサンミナシしかいなかった時は
「あいつやらなかったな」と思って下さい。

 

by ハムいち@守りたい、その模様

第407回 おいでませ2025年

新年明けましておめでとうございます。

 

407-1.jpg

 

2025年も串本海中公園をよろしくお願いいたします。

 

 

前回のブログにも写真が載ってましたが

巳年ということで

今年のお正月水槽はヘビ水槽です。

407-2.jpg

メインはウミヘビの仲間のモヨウモンガラドオシ。

ウミヘビと言っても爬虫類ではなく

魚類の方のウミヘビなので

エラやヒレがあります。

逆に噛まれても毒がないので死にません。

痛いだけです。

 

407-3.jpg

狭いとこ大好きなので

中に飾ってある門松の中に入っちゃったりして

可愛いです。

 

さて

ヘビにちなんだ四字熟語で

「竜頭蛇尾」なるものがあります。

ざっくりと意味を説明すると

「最初は勢いすごかったけど、最後はしょぼくれちゃったね」

って事です。

あまりいい感じの意味ではない言葉ですが

こちらの受け取り方を変えてみたらどうでしょうか。

 

スタートダッシュって大事だと思います。

結果として最後までスタミナが保たなかったけど

最初は竜って言われるぐらいすごいならいいじゃないか。

最初から最後までだらだらと「竜頭蛇尾」ならぬ「蛇頭蛇尾」で過ごすくらいなら

思いっきり飛び出して走れるところまで走りましょうよ。

重馬場の日もあるでしょう。ダートに脚を獲られることもあるでしょう。

でも人生と言う名のターフ走り抜けてGⅠ獲っちゃいましょう。

目指せ!サイレンススズカ!ミホノブルボン!ツインターボ!

 

by ハムいち@来年の干支への布石完了

第400回 串本の幻

もはや10月と言えばハロウィンというのが

だいぶ定着しました昨今。

当館トピックス水槽では毎年恒例の

「ハロウィン水槽」を展示しております。

400-1.jpg

 

中にいる愉快な仲間は

こちらも毎年恒例の

 

400-2.jpg

英名「Ghost crab(=幽霊ガニ)」ことツノメガニ君。

串本海中公園のハロウィンといえばツノメガニとなるように

続けていこうと思っていますが

続けているからわかることもあります。

 

というのも

ツノメガニの最大の特徴は目の上に生えたこの突起です。

ツノメガニの名前もここに由来しているのですが

実はここ数年、当館のツノメガニ採集で

ここまで立派にツノの生えたツノメガニが採れずにいました。

昨年の採集では小型の個体と

成熟サイズでもツノのないものしか採れず

ツノメガニという名のツノ無しガニを展示しておりました。

 

ところが今年は職員某が採集しに行ったところ

ツノ立派ガニをいくつか採ることができ

おそらくツノ立派ガニだと思われるような個体が他にも見られたそうで

近年では最高に芳醇なツノメガニイヤーであったとのことでした。

ツノ無しガニばっかだったのが何故なのか

ツノ立派ガニが現れる条件は果たして

この辺は全く分かりません。

ただツノ立派ガニを来館される方々に見せることができて

ナイスハロウィンだなと思っております。

 

話は変わりますが

12月が近づいて参りました。

12月も毎年恒例のクリスマス水槽を計画しておりますが

この12月はもう一つ楽しみなことがあります。

ニュースでも報道されておりましたが

串本町でまたロケットが発射されることが発表されました。

 

 

400-3.jpg

そろそろ準備を始めたいと思います。

 

byハムいち@新しい星が瞬く宇宙へ

第394回 究極の8体

皆様は「スカベンジャー」という言葉を知ってますか?

漫画のタイトルなどになってたりもするようなので

他で聞いたことある方もいらっしゃると思いますが

私の今言ってるのは生物の話で

いわゆる「腐肉食動物」のことを指しております。

 

一言で説明すると他の生物の遺体などを食べる生物のことで

陸上生物だとハイエナやハゲワシ、ハエなどもこれにあたります。

 

当然、スカベンジャーは水中にもいて

色々な生き物が日々、死体の分解に勤しんでおります。

 

今日、紹介したいのはこちら。

 

394-1.jpg

 

ムシロガイです。

ムシロガイは北海道以外の日本各地に広く分布しており

水深20mより浅い海に生息する貝の仲間です。

このムシロガイの仲間もスカベンジャーとして知られています。

 

394-2.jpg

普段は半分ぐらい潜った状態で

水管を砂の上に出していますが

餌の匂いをかぎつけると砂から出てきて食べ始めます。

 

現在、館内の生物多様性水槽コーナーにて展示中なのですが

餌を食べるムシロガイのタイムラプス動画で撮影してみました。

その模様をどうぞ。

 

 

 

結構な勢いで食べてくれます。

食事自体は大体30分ぐらいで

満腹になったであろうムシロガイはまた砂の中に戻っていきます。

 

肝心の餌の方は

 

394-3.jpg

身の表面はほぼこそげ取られており

ぺらっぺらです。

一晩置いといたらもっと骨だけになっていることでしょう。

 

 

「生き物の死体を食べるなんて・・・」と思う方もいるでしょうが

このような生物たちがいてくれるおかげで死体が分解され

再び食物連鎖の輪の中に戻って来るわけです。

自然界においてスカベンジャーたちはなくてはならない存在です。

確かに華はないかもしれませんが

このように地味でも世の役に立つような存在

サウイフモノニワタシハナリタイ

 

by ハムいち@るろけんもぶそれんも大好き

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