スタッフブログ【さびうらびより】STAFF BLOG
串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
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第248回 モヨウフグ
昨日は夜中にアナグマの訪問がありました。
どーも、くろすけ♀です。
4月から担当水槽がちょっとと変わりまして
水族館玄関入ったら一番最初に見える
3つの大きな水槽が私の担当になりました。
今まで、28年間サンゴやらイソギンチャクやらナマコやらヒトデやらの
お世話がメインでしたのに、いきなりたくさんの魚にかこまれて
とまどうばかりの私~♪です。
という、何年も水族館の飼育員をやってきた人間とは思えない発言をしたところで、
この初々しい気持ちを忘れないためにも
新しく担当になった水槽の魚を
愛くるしい顔(?)
動きも普段はのんびりで
水槽底で動かないことも多いのですが、
お腹が空くと何でもかじります。
10年以上昔、この水槽に掃除で潜った時
その頃もモヨウフグがいて、その時右手の小指の付け根あたりを噛まれたことがあります。
軍手をしてたのですが、噛まれた後軍手を外すのが怖かった。
指がちぎれてるんじゃないかと思って。
それくらい痛かったのです。
この歯を見れば、想像していただけるかと。
今いる子には噛まれたことはないですが、掃除で潜る時はちょっと気をつけてます。
モヨウフグは、幼魚の時に水族館に来ることもあって
昔このブログにも載せたことがあるのですが
色も黄色くてめっちゃかわいいのです。
これは3年前に私が担当していたヒトデ水槽にいた子で
大きさは5cm位でした。
今この子は、こんなになってます。
で~ん。
40cmになりました。
今は「光を食べる」水槽にいて
成長期で、それはもう何でもよく食べます。
アジの切り身からエビ、二枚貝、あげくには展示しているウミトサカまで!
飼育員泣かせですが、この顔を見ていると、憎めないんですよね~。
というわけで、
玄関のモヨウフグに目を戻すと
何やらイシダイと話し込んでました。
何を話しているんでしょう。
アカマツカサたちも聞き耳を立ててます。
新しくお世話係になった私のことかな。
嫌われないようにがんばります。
by くろすけ♀
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第247回 ウミガメの甲羅磨き
海水温はまだまだ冷たい、と言うか冷たすぎる今日この頃
気温はやや暖かくなり過ごしやすくなってきたので、先日今年初のウミガメの甲羅磨きイベントを
行いました。
串本海中公園では自然海水をほぼそのまま使用しており、
なお且つ屋外のため、この時期のウミガメプールとウミガメの甲羅には海藻がわっさわさと茂ります。
まあ、別に甲羅の海藻はそのままでも大きな影響は無いのですが、見た目がアレですしお客さんに
大きなウミガメに触ってもらう良い機会ですので、この時期は定期的にこのイベントをやっています。
屋外ウミガメプールの水位を大きく下げ、空いたスペースにウミガメを引っ張ってきて
甲羅を掃除します。
この時じっとしていてくれる子は楽ですが、動き回る子の場合は大変です。
ウミガメは陸上ではバックすることは出来ないため正面から踏ん張って動きを止めるのですが、
ウミガメの力は相当ですから最早プロレス状態です。
このイベントの度にウミガメの動きを効率よく止める「ウミガメ固め」を模索していますが、
なかなか難しいものです。
最終的にはウミガメと一緒にこちらも移動しながら大急ぎで掃除しています。
こんな感じで1頭1頭ひーひー言いながら掃除しているので1日で全頭は到底終わりませんし、
この時期は海藻が良く生える時期なので数週間も経てば、あ~ら不思議元通りです。
まるで賽の河原のよう…
あ、因みにこの海藻は主にアオノリの仲間なので食べる事が出来ます。
ウミガメから肥料をたっぷり貰ってますから栄養満点な事でしょう。
何となく自分で食べる気は起きないので、今度来た実習生にでも…
甲羅磨きのイベントは4月と5月(たぶん)も予定していますので、ぜひお越し下さい。
by とーる
第246回 ドーム水槽の裏で。
大迫力のアーケロン彫刻と大人気の子ガメコーナーの間にはドーム水槽という変わった形の水槽があります。
それがこちら↓
今は珍しい凸状に突き出た水槽で、なかの生き物が若干大きく見えたり、
生き物が前に出てくると色々な角度から観察できたりします。
が、、
この水槽、生き物の世話がめちゃくちゃ大変なのです。
その大きな理由が掃除。。
では、
バックヤードがどうなっているのかといいますと↓
なんだか上の方にも突き出た部分がありますね。
つまりこの部分から餌をあげたり掃除をしたりするわけです。
その大きさは直径45cmくらい。
ただし、特殊な形状の水槽のため、ブラシ等ではどうしても届きにくい場所があり、
拭き残しが残ることも。。
そんなとき、どうするかといいますと、
こうして
こうして
こうなるのです!
つまり・・・
こういうことですね。
簡単。
ただしとにかく入り口が狭く、
また入り口付近に絶対に壊してはいけない出っ張りが沢山有るので素早く水槽に入る為には熟練した技術が必要です。
そんなこんなで・・・
いよいよ大詰めを迎えた平昌オリンピックの裏では
実はこんな白熱した熱戦が繰り広げられていました。
はい。
これだけ見ると、なんだこれ?っていうシュールな映像ですが、
結構早いんですよ!
しかも分厚い冬服にゴワゴワのあったかズボンでやっているので
いわば錘を付けて競技しているようなものなのです。
「もうちょっと身軽な格好なら10秒切れると思うんだよね」
って旧担当Nさんが言ってました。
何か悔しい。。
次は負けませんよ!
4年後に会いましょう。
by ひらりん
第245回 ちょっとした試み
全国的に大流行中のインフルエンザにかかり、
最近まで寝込んでいたのは私です。どうもGOです!
今年の冬は各地で記録的な大雪に見舞われるなど、とても寒いですね。
本州最南端の串本もたいがい寒いです。
串本の海中も寒いらしく、
海岸に行くと低水温により凍死してしまった死滅回遊魚たちが
大量に波打ち際に打ちあがっていて、悲しい気持ちになる今日この頃です。
さて、最近ちょっとした試みをしています。
以前からちょこちょこと集めて、予備水槽で育てていたマアジ君たちで、
トンネル水槽入ってすぐ左のスぺ-スにイワシトルネ-ドならぬ
プチアジトルネ-ドを作れないかという試みです。
トンネル水槽の場合、これが割と難しいんですよ。
広いトンネル水槽において、入ってすぐ左のスぺ-スだけにアジを泳がすのが難しい。
しかも、このマアジ君たちはまだ小型なので、ロウニンアジやブリなどの
大型肉食魚に見つかるとたちまち餌になる可能性がある。
マアジ君たちを飼育している予備水槽は、トンネル水槽と柵一枚挟んで繋がっています。
魚はエサが良くもらえる場所を覚えるので、予備水槽と柵一枚で繋がっている場所周辺を中心に餌付けすれば、
ある程度狙った場所に居つくのではないか?
と思って毎日同じ場所にアミエビを撒きました。
そして、肉食魚たちの食欲が収まっているタイミングでマアジ君たちを少しずつ
予備水槽からトンネル水槽に移動させました。
すると予想通り、予備水槽周辺のスぺ-スで群れてくれました。
ロウニンアジやブリなどの大型肉食魚は警戒心が強く、飼育員が行き来する
予備水槽周辺にはあまり近づかないので、マアジ君たちも襲われることなく、
いい感じです。
この調子で続けていけば迫力のあるアジトルネードが
できあがるかもしれません。
by GO