
スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:ひらりん一覧
串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
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第254回 サンゴの産卵調査 in 2018
今年も例年同様サンゴの産卵調査を行っています。
サンゴの産卵は基本的に夜間に行われるので21時頃から潜水を行います。
日頃から潜り慣れているポイントとはいえ真っ暗な海に単身繰り出すのはいろんな意味で結構怖いですが、
昼間あまり見かけることのない生物に出会うとチョットテンションが上がります。
たとえば
エイラクブカが近寄ってきたり
寝ぼけたセミホウボウに接近できたり
全身真っ黒なタツナミガイに遭遇したり
そのほかにも色々な生き物たちに出会うことができます。
そんなこんなで、7月13日にようやく今年最初のサンゴの一斉産卵が確認できました。
産卵したのはスギノキミドリイシという枝状のサンゴです。
冬の低水温によるダメージも関係しているのか例年よりも1ヶ月ほど遅く、産卵の規模もやや小規模でした。
今のところ、その他の種では産卵が確認できていませんが、今後もぼちぼち観察を続けていこうと思います。
byひらりん
第250回 メス多くないですか?
当館にはウツボ類とその体を掃除するエビを展示した水槽があります。
そこで大きなウツボ類をせっせと掃除しているのが
こちらのアカシマシラヒゲエビ。
水槽のウツボ達もこのエビが掃除屋だということをよくわかっているようで
決して食べたりいじめたりしません。
さて、先日の閉館後、気持ちよさそうに掃除をされているウツボ達をボーっと眺めているとあることに気が付きました。
それは・・・
メス多くないですか?
というのも
水槽にいる10匹のエビのうちじつに9匹が抱卵していたのです。
ということは・・・
オス1匹×メス9匹の超ハーレム?
だとすると、なんとか時代のどっかの王様か!
甲殻類のなかには未受精卵を抱えるものもいるため9匹が抱えている卵の全てが受精卵とは限りません。
にしても超ハーレムには違いないはず。
よりどりみどりってか。
で、何となく気になったので調べてみました。
いくつかの文献をあたってみると、アカシマシラヒゲエビは雄性先熟の同時的雌雄同体だそうです。
つまり、小さいうちは全てオスですが、ある程度大きくなったらもしくはある年齢になったらメスに性転換するらしく、
さらに、形態的にメスになったあとも体の中で精子と卵を同時に作ることができるため、メス同士がペアになって精子を交換し合うことでお互いが受精卵を産むことができるそうなのです。
なにこのエビめちゃくちゃ面白い!!
さらに、アカシマシラヒゲエビが通常ペアで生活していることから考えると、
水槽内でもメス同士で繁殖しているものと思われます。
そこで気になるのは、唯一抱卵していない個体。
ぶっちゃけ、いまオスなのかメスなのかは形態を詳しく見ないとわりませんが
(勝手にオス設定でハーレムとか言ってすみません。。)、
はじめはみんなほとんど同サイズだったのになんか他個体よりも小さい気がする。
さらに何となく他の個体からいじめられているような気がする。
なんでかな~って見ていると、
なんと!
エビヤドリムシが寄生していました。
エビヤドリムシは寄生した宿主の生殖機能を阻害することが知られているようで、実際、寄生されたことで繁殖能力を失ったと思われる例が観察されているようです。
エビヤドリムシの寄生が宿主の性転換に及ぼす影響についてどこまで知られているのかは調べていないので分かりませんが、もし性転換を阻害する等の影響があれば非常に興味深いです。
少なくとも、今回唯一抱卵していなかった個体は生殖機能を失っている可能性がありますね。
(勝手にハーレムとか言ってすみません。。)
つまり
繁殖できない=ペアになれない可能性がある=他個体から拒絶される。
なるほど。(勝手にハーレムとか言ってすみません。。。)
ということで
現在、水槽内で繁殖可能な個体は全部で9個体。
これをペアにしていくと・・・4ペア+1個体・・・。
でも実際は9個体全て抱卵している=・・・
!!!
はい。
はじめハーレムの主のように見えた個体は実はとてもかわいそうな運命を背負っていて、
それにより残された9匹のなかではどこかで三角関係が勃発しているということになります。
はたして9匹はどうなるのか。そして残された1匹の運命やいかに。
今後の展開が気になります。
昼ドラか!!
by ひらりん
第246回 ドーム水槽の裏で。
大迫力のアーケロン彫刻と大人気の子ガメコーナーの間にはドーム水槽という変わった形の水槽があります。
それがこちら↓
今は珍しい凸状に突き出た水槽で、なかの生き物が若干大きく見えたり、
生き物が前に出てくると色々な角度から観察できたりします。
が、、
この水槽、生き物の世話がめちゃくちゃ大変なのです。
その大きな理由が掃除。。
では、
バックヤードがどうなっているのかといいますと↓
なんだか上の方にも突き出た部分がありますね。
つまりこの部分から餌をあげたり掃除をしたりするわけです。
その大きさは直径45cmくらい。
ただし、特殊な形状の水槽のため、ブラシ等ではどうしても届きにくい場所があり、
拭き残しが残ることも。。
そんなとき、どうするかといいますと、
こうして
こうして
こうなるのです!
つまり・・・
こういうことですね。
簡単。
ただしとにかく入り口が狭く、
また入り口付近に絶対に壊してはいけない出っ張りが沢山有るので素早く水槽に入る為には熟練した技術が必要です。
そんなこんなで・・・
いよいよ大詰めを迎えた平昌オリンピックの裏では
実はこんな白熱した熱戦が繰り広げられていました。
はい。
これだけ見ると、なんだこれ?っていうシュールな映像ですが、
結構早いんですよ!
しかも分厚い冬服にゴワゴワのあったかズボンでやっているので
いわば錘を付けて競技しているようなものなのです。
「もうちょっと身軽な格好なら10秒切れると思うんだよね」
って旧担当Nさんが言ってました。
何か悔しい。。
次は負けませんよ!
4年後に会いましょう。
by ひらりん
第233回 スギノキミドリイシの一斉産卵
6月20日(火)夜9時15分頃、海中公園前グラスボート乗り場において今年初めてとなるサンゴの一斉産卵を観察しました。
今回産卵したのは樹枝状の群体を形成するスギノキミドリイシという種類で産卵は23時頃まで続きました。
このスギノキミドリイシはグラスボート乗り場に約50m四方にわたって大群落を形成しており、20日に産卵が確認されたのは全体の3分の1程度でした。
今年で観察を始めて3年目になりますが、サンゴの産卵には様々な要因が複合的に関わっていると考えられており、産卵日を完璧に予測するのは非常に困難です。
ぶっちゃけ、前日サンゴが産んだかどうかは次の日に海から漂う臭いやスリック(サンゴの卵や胚が一部の水面集まったもの)の様子を見れば分かることも多いのですが・・・どの種類が産卵したのかを特定するためにはひたすら潜って確認するしかありません。
そして、今回の初産卵が観察できるまでが結構長かったのです。
実に1ヵ月と8日。
あまりに産まないと次第に心が荒んでいきます。
・始めの10日間
よし!やるぞ!!
そろそろ産みそうな気がする。
・10日から20日
おかしい。産まん。
でもいつ産むか分からないから頑張ろう!
・20日から30日
もう産まねぇんじゃないか。
どうせオレの目は節穴だよ。
・31日から38日
どうせ産まないんでしょ?
海荒れないかな。
・39日目
やっと産んだ。
ということで、頑張って写真を撮りました。
海中が一面バンドルに包まれる様子は相変わらず圧巻!
とりあえず、今年も無事に産んでくれたようで荒んだ心も癒やされました。
因みにその後、6月23日、24日と立て続けに残りの群体も産卵し、グラスボート乗り場でのスギノキミドリイシの産卵は一段落したのではないかと思っています。
今後は7月末にかけて串本を代表するサンゴであるクシハダミドリイシやエンタクミドリイシ等の産卵が予測されますので、引き続き観察を続けていきたいと思います。
by ひらりん
○おまけ
これだけボヤいといてなんですが、
夜潜るといつもは見かけない生物ともで会えるので、実は結構楽しかったりします。
サンゴが産卵した日ではありませんが、この日は大きなアカウミガメと出会うことができました。
第225回 海のウサギ
今回初めて投稿させて頂きます。入社2年目の“ひらりん”です。
突然ですが、皆さんはウミウサギという貝を御存知でしょうか?
タカラガイに近い仲間で、純白で光沢のある美しい殻を持っています。
その殻の色と形が丸まった白いウサギに似ているということで
ウミウサギという名前が付いたようです。
で、ナゼそんな話をしたのかといいますと・・・
バックヤードで飼育中のクチムラサキウミウサギ
というウミウサギの1種を観察していて、
殻の形以外にもウサギな部分を発見してしまったからなのです・・・。
・・・それは
・・・
・・・
ウ○コ。
ということで、
ここから先は閲覧注意です。お食事中の方はご注意ください。
まずは・・・
これが以前、奄美大島に行った際に撮影したアマミノクロウサギのウ○コ。
なるほど。
ポロポロしてますねぇ~。
ではいよいよクチムラサキウミウサギのウ○コを見てみましょう・・・
・・・?
・・・?!
ポロポローー!!
形は若干違うものの、納得のウサギ風!
僕の中で貝のウ○コはもっと長いものを想像していたので驚きです。
因みに陸のウサギのウ○コは消化できなかった植物の繊維なんかが集まったもののようですが、
クチムラサキウミウサギはというと・・・。
・・・!!
※ウサギだけに月の写真とかじゃないです。ウ○コの顕微鏡写真です。
なんと宿主であるバラウネタケの骨片でできていました!
なるほど。骨片までは消化できないようです。
・・・実はソフトコーラルの骨片を観察したのは初めてだったので、その形にも感激してしまいました。
さて、このポロポロウ○コ。
クチムラサキウミウサギに限られたものなのかウミウサギの仲間は皆ポロポロなのかは分かりませんが・・・。
ウミウサギの仲間は海でよく見かけますので、機会があれば比較してみたいと思います。
・・・ということで、
初投稿からウ○コを連発してしまった私ですが、
普段は決してそんな下品な人間ではないので(たぶん。。)、
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
by ひらりん