スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:ひらりん一覧
串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
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第332回 新種はまわる
HP等でもすでにお知らせしていますが
この度、串本海中公園前の錆浦から発見された新種「トゲツノミナミロウソクエビNikoides subdistalis」の記載論文が公表されました!
詳しくは→コチラ
とはいえ、
私はそのエビを見つけただけで、
実際に標本を精査して新種記載論文を執筆されたのは千葉県立中央博物館の駒井智幸動物学研究科長ですので、
実質、私はほとんど貢献できていません。。汗
いずれは自分でも生物の記載ができるよう、精進せねばと自らの無力を痛感している今日この頃です。。
昨年に続き、こんな私なんぞを共著者に入れて頂いた駒井博士には、この場をお借りして、改めて深く御礼申し上げます。
さて、
今回のトゲツノミナミロウソクエビ、はじめて発見したのは2018年でした。
サンゴの産卵観察で毎晩毎晩潜っていたある日のこと
疲労で荒んだ私の心を見透かすようにギラギラとライトを反射するサラサエビ軍団の眼が並ぶ中、いつもと少し違う眼が光ったような気がしたので近づいてみると、そこにいたのがこのエビでした。
その時はなんだか見たことないエビだなぁ~
くらいで採集してきましたが、それがまぁなんと未記載種だったとは・・・
後に飼育してみて分かったのですが、本種は昼間は砂の中に潜み夜に出歩くため、昼間にはまず出会うことはありません。
典型的な夜型です。
どうりで見たことなかったわけです。
明るい場所だとすぐに砂に潜りたがるのですが
潜る際には頭から豪快にズボッズボッと潜っていきます。
蝋燭「ロウソク」の名の通り突起の少ないツルツルとした体表面はこの行動の際に効果的なんだとか。
その後、
未記載種だとご教示頂いてからは
追加標本を採集するべく
サンゴの産卵観察の度に探してはいたのですが・・・
なんせ
真っ暗な海の中で・・・
ちょっと頑張って行かなければならない場所で・・・
たま~~~に見つかるくらいなので・・・
標本採集にはじつに苦戦しました。。
いや情けない。。。。
結局、今年の7月までかけてようやく5個体を採集し、それを基に新種として記載して頂いたわけです。
今回の新種の公表により、ロウソクエビ科ミナミロウソクエビ属は全11種、うち国内産は7種となりました。
本種はいまのところ、海中公園前から知られるのみですが、今回の論文の公表により国内における分布もまた徐々に明らかとなってくるのではないかと僭越ながら密かに期待しています!!
そんな期待をこめて、
最後に踊るトゲツノミナミロウソクエビの映像をどうぞ。
こいつ、回るぞ!
一生懸命探したかいもあっってか、最近運良く3個体を新たに採集することができましたので
現在、水族館にて絶賛生体展示中!!
この機にぜひご覧下さい!!
メデタシメデタシ。
by ひらりん
第327回 さんごガチャ
8月1日、近くの海岸にスリック(※)ができていました。※サンゴの卵が集まったもの。
この日の前日は潜っていなかったので
どのサンゴの卵なのかはわかりません
が、
なんとなく掬ってきました。
サンゴの種苗生産にはいくつか方法があり、
普通は群体の一部を採集して室内で飼育産卵させたり、野外でトラップ等を用いて卵を集めてきたりしますが、スリックの一部を育てるのも方法の一つです。
スリックを集める場合、夜潜らなくてもいいし、遅い時間まで観察したりスポイトをペッペとしなくていいので、とっても楽ちんなのですが、この方法には大きな難点があります。
それは、複数種の卵が混ざっていた場合に特定の種を育てることが非常に難しいことです。
今回採集してきたスリックにもいろんな色の卵が混ざっていました(画像は撮り忘れました。。)。
良く見慣れた卵(たぶんクシハダミドリイシ)
灰色のもの(たぶんパリカメノコキクメイシ)
黄色のもの(元館長によるとスナギンチャクやイソギンチャクのものらしい)
濃い赤色のもの(たぶんナカユビミドリイシ)
etc・・
まぁ、今回はこの種の種苗を生産したい!といった大層な目標があるわけでもないので、エイヤ!とシャーレに入れて一緒に育ててみることにしました。
何が育つかは分からない。
ガチャですね。さんごガチャ。
その後、無事プラヌラが確認できたので
せっかくだし、色々な着底基板も入れてあげました。
ちなみにプラヌラはこんな感じで、大きさは大体0.3~0.5 mmくらい。
で、
なんだかんだありましたが、
人知れず換水を繰り返していると
無事稚サンゴになったようです。大きさは0.8 mmくらい。
小さいながらに骨格を形成しているところをみると、何れかのイシサンゴのようです。
着底基板はやはり、自然のサンゴレキが人気でした。
確定演出はまだまだ先なので
種までは特定できませんが
これからも大切に育てていこうと思います。
レベルを上げて、
いつか水槽デビューできると良いですね。
つづく
by. ひらりん
第322回 たまには植物も愛でていきたい
気が付けば6月。
ぽかぽか陽気が気持ちいい季節になりました。
当館はというと、新しい特別展もはじまりようやく一段落・・・
いえ、、まだまだこれからといったところです。。汗
さて、そんな特別展前のあれやこれやで立て込んでいた昼下がり、現実逃避気分転換を兼ねて錆浦海岸の植物を観察してきました。
※以下、植物の同定には自信がありませんので、あくまでも参考程度でお考えください。
まずは優占種から
①ハマゴウ:いいにおい。虫除けになるらしい。スパイスや漢方としても利用できるみたい。
②ハマダイコン:食べられる。若いサヤはカイワレみたい。根は繊維の多いダイコン。
③ハマアザミ:食べられる。火を通せば根はもはやゴボウ。
④ダンチク:防風林。もっしゃり。
このへんまでは串本のどの海岸でも大抵観察できますし、みなさんもよくご存じでしょう。
では続けて。
⑤ハマウド:毒。
⑥ハマエンドウ:食べられるらしい。
⑦手前ハマオモト(ハマユウ):咲けばきれい。奥ススキ:おもむき。
⑧ハマナタマメ:毒。
⑨イタドリ:ごんぱち。新芽を牛肉と炒めると美味。
⑩左イソノギク、右アゼトウナ:どちらも咲けばきれい。
⑪イワタイゲキ:毒。樹液でかぶれる。かいかいキライ。
⑫シャリンバイ:タンニン。染料。
⑬タイワンカモノハシ:ほ乳類ではない。←みればわかる。
⑭ツルナ:食べられるらしい。
⑮テリハノイバラ:実を食べられるらしい。
⑯ナガバギシギシ:似た種類が多いが、だいたい食べられるっぽい。
⑰ノゲシ:美味しいといううわさ。
⑱ノブドウ:実をお茶とか果実酒にできるらしい。
⑲ママコノシリヌグイ:名前の由来がこわい。
⑳ムラサキカタバミ:かわいい。食べられるらしい。
㉑ヤエムグラ:くっつきむし。薬効あり。
㉒ヤブジラミ:くっつきむしその2。果実に薬効があるらしい。
㉓ルリハコベ:魚毒。薬効については諸説有り。素人は使わないが吉。
㉔ハマボッス??:わからん。
というわけで20分ほどの散歩で26種の植物を見つけることができました。
こうしてみると意外に食べられる、あるいは薬効のあるものが多いみたいです。
もっときちんと調べれば「この時期やこの部位なら利用できる」といったものもあるやもしれません。
植物は専門外なので種の同定には自信がありませんが、食べられるものはいつかきちんと調べて試してみたいですね。
いっしょうけんめい動き回る動物達はもちろん見ていて興味が尽きませんが、動きのゆっくりとした植物達もまた奥が深い!
今後は植物についても勉強していきたいと思ったつかの間の休息午後のひとときでした。
メデタシメデタシ。
by. ひらりん
第317回 ヒメおじ
水中トンネル水槽のアイドルことヒメウミガメのヒメちゃん。
“ヒメ”とか“ちゃん”とか付いていますが、立派なメンズです。
というか
おじさん、いえ、初老といっても過言では有りません。
最近は我関せずといった様子で寝ていることも多く、
どっしりと構えた姿からは重鎮感が漂っています。
そんな「ヒメおじ」ですが、
甲羅を掻いてもらうのが好きなようで
水槽に潜るとけっこうしつこく付きまとってきます。
この動画のように正面から来るとけっこう可愛いのですが、
音もなく背後から突然お腹の下に潜り込んでくることもあり、
そんなときはビックリして「ヌォッ!」とか変な声が出ます。
因みに水中で甲羅を掻いてあげてるときはこんな感じ↓です。
ただ、スイッチが入ると掻き掻きの催促が熱烈すぎて仕事をさせてもらえないことも。。
以下のように少し困ってしまうこともあります。
そんな「ヒメおじ」も水族館に来て今年で35年。
大先輩の背中を流すような気持ちでこれからも甲羅を掻いてあげようと思います。
これからもよろしくね!
by ひらりん
第312回 鼠年歳末セール
今年も残すところあと数日
おそらく今年最後のブログ更新です。
偶然にも今年最初にブログを更新したのも私でした。
新年早々、呑気にハマアザミやハマダイコンを試食していたあの頃は
まさかこんな1年、いや、こんな世になるとは想像もしていませんでした。
串本の海はというと
8月までは水温が低かったのに夏場は例年にない高水温に見舞われ
地先の生き物たちにとってはちょっと大変な年になったかと思います。
さて、今年もそろそろ終わりということで
お正月水槽で主役を張った海鼠達も次の干支にバトンタッチです
夏場こんなに猛っていたニセクロナマコも
なんとなくやりきった感。
アカオニナマコ with トラフナマコ&サザナミフグも
ナマコ達はどこかお帰りモードにみえます。
トラフナマコにいたっては水槽に張り付いて手(触手)を振っている(ように見える)ものもいました。
ということで、
本日より来年の干支である牛に因んだ水槽を展示開始です!
今回の主役は英名がCow fishということでウミスズメの仲間達
シマウミスズメとウミスズメの2種を展示中です!!
七福神の福禄寿さんとシマウミスズメの2ショット!
とおもいきや・・・
・・・???
!!
まさかの頭にキッス♡
なかなかの役者っぷりです!
まだまだ大変な状況が続いていますが、
来年こそは明るい年になることを祈っております!
(※画像は我が家の愛デグー)
それでは皆様、
くれぐれもお体に気をつけて良いお年をお迎え下さい。
・・・そういえば・・・
今更ながら海に住む鼠に因んだ生物を検索してみたところ、
英語でSea mouseはコガネウロコムシ(ゴカイの仲間:画像は検索してみて下さい)を指すそうです。
残念ながらコガネウロコムシは展示していませんが、共生寄生水槽では同じウロコムシ亜目に属するAsterophilia culcitae(和名はまだない)を展示中です。
ヒトデやナマコの体表にくっついている種で、管足に擬態しているとかいないとか。。
興味がある方はヒトデの体表でヌルッと動く動画もどうぞ!!
by ひらりん