スタッフブログ【さびうらびより】STAFF BLOG
串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
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第413回 ミナシのミナリのハナシ
タガヤサンミナシという貝をご存じでしょうか。

タガヤサンミナシはイモガイという貝の仲間で
串本周辺で普通に見られる貝の一種です。
イモガイの仲間は毒を持っていることでも有名で
このタガヤサンミナシも当然のように毒を持っています。
ちょっと覚えにくいこの和名は
特徴的な貝殻の模様に由来しております。
東南アジア原産のタガヤサン(漢字で書くと『鉄刀木』)という
木目の美しい木があります。
その木目の模様が美しいタガヤサン(樹木)と
タガヤサンミナシの美しい貝殻の模様をかけているという寸法ですな。
ちなみに「ミナシ」部分に関しましては
イモガイの仲間は殻に引っ込むと中身がないように見えるので
「身無し貝」ってとこに由来しております。

さて
現在、当館では4匹のタガヤサンミナシを飼育展示中なのですが
上の写真をよく見て見て下さい。
美しいタガヤサンミナシの隣に
何やらピンク色の塊が。

全く色も雰囲気も違う物体。
実はこちらもタガヤサンミナシなのです。
よく見たら右下から出ている水管の色が一緒でしょ。
なんで同じ種類の貝なのに
こんなに色が違うのか。
そもそも
このタガヤサンミナシは当館ではかなり長く飼育できる貝なのです。
餌は主に生きた他の巻き貝を捕まえて食べるのですが
当館前の磯で採ってきた貝を気前よく食べてくれます。
なので定期的に貝を採って与えるだけで
長期の飼育が可能なのです。
ちょいと手間がかかるので当館の飼育記録を調べた訳ではありませんが
私の記憶が確かならば長い個体で3年以上は飼育してるのではないでしょうか。
そんなこんなで長いこと飼っていると
貝殻の表面に色々なものがくっついてしまいます。
というわけで
このピンク色のタガヤサンミナシの正体。
それは長く飼っているため殻の上に石灰藻と呼ばれる
被覆性の海藻が生えてしまったタガヤサンミナシなのです。
その証拠に

ほら
海藻の生えていない裏側は
ちゃんと貝殻のタガヤサン模様が見えてるでしょ。
ちなみに
冒頭に出てきたキレイなタガヤサンミナシは
先日、地先の磯で他の職員が採集してきた新入り。
なので貝殻がキレイなのです。
タガヤサンミナシは美しい模様が特徴なので
表面を海藻が覆ってしまうと
最大の特徴が隠れてしまいます。
実際にタガヤサンミナシを知っている人からしたら
うちのタガヤサンミナシは思ってたんとちゃうっつー話です。
なので定期的に石灰藻を剥がして
キレイな貝殻を露出させようとするのですが
この石灰藻がまた剥がしづらいのなんの。
金属のヘラで削らなきゃ剥がせない上に
やり過ぎると貝殻が傷ついてしまいます。
さらに手で持って慎重にしっかり削りたいところですが
毒を持っているので刺されないよう気をつけなきゃいけません。
それなら石灰藻がついてすぐの剥がしやすい時期に
削りとるというのを繰り返せばいいのですが
私の性格的な話でそれもすぐにやらなくなってしまいます。
そんなこんなで1年も経つと
立派なタガヤサンミナシ(ピンクver.)になってしまうのです。
今回、入った新入り君は
何とかこの美しい模様を維持したいと思っています。
定期的に殻を磨いて
美しいタガヤサンミナシを皆様にお見せしたい所存で御座います。
もし来年、再来年あたりに来館された際に
ピンク色のタガヤサンミナシしかいなかった時は
「あいつやらなかったな」と思って下さい。
by ハムいち@守りたい、その模様
第412回 密着!飼育員24時
特に事件も起こらない飼育員の1日を紹介します。

早朝の館内

ご機嫌なヤイトハタ




水槽掃除の様子 昔々のハムいちくんの動画から
1週間に1回、宿直当番が回ってきます。
夜間のトラブルに備えて、水槽や生き物の異常がないか再チェック。
夜の水族館は、昼とはまた別の世界です。
ちょっと不気味…

玄関水槽 ムーンライト(照明)が光ってました…

そしてまた、また飼育員の1日が始まります。
第411回 久しぶりのウミガメ甲羅磨き
大分暖かくなってきた今日この頃。
むしろ、春はどこへ行ったのかと思う陽気です。
そんな中、先日久しぶりのウミガメ甲羅磨きイベントを開催しました。
当館のウミガメプールは非常に海藻が生えやすい環境で、特にこの季節は良く生えるため
ウミガメたちには海藻がたっぷりついていました。
海藻はがっちり甲羅についており普通のたわしでは取ることはできませんので、
金属製のたわしを使って掃除します。
ウミガメの甲羅はとても頑丈なうえ、徐々に生え変わるので多少傷ついても問題はありません。
かなりの重労働ですが、頑張るとこんなに綺麗になります。
が、おそらく1か月後くらいにはまた元通りになってしまいます。
まるで賽の河原のようです。
甲羅磨きのイベントは、産卵が始まる6月くらいまで月一で行う予定なので興味がある方はぜひお越しください。
by とーる
第410回 カワイイ!? ピンクの卵
皆さんこんにちは!!
あぁ恵方巻美味しかったなぁ…
つい最近節分で豆まきをしたなと思っていたらもうすぐひな祭り…
私は男兄弟しかいなかったのでひな祭りのお祝いをしたことが無いので
お雛さんを飾るのに少し憧れがあったりします。
そんなひな祭りをお祝いした水槽が現在展示中です!!
皆さん是非お越しください!!
さてさて、そんなひな祭りにピッタリな可愛いピンク色の物が
私の担当する水槽でも見れるので今回は紹介します!!
別の角度からも!!
これはボウシュウボラとその卵です!!!
ボウシュウボラはホラガイに似た大型の巻貝ですが殻にコブがあることなどで見分けられます。
この写真はたまたま一緒にいるわけでも、産卵中でもありません。
実は産卵をしてから卵が孵化するまでの数か月間このようにして卵を守ります!!
数日ではなく数か月ですよ!!!
すごすぎます!
そしてその卵はなんと可愛いピンク色!!
この細長い塊はすべて袋状になっており、その中にたくさんの小さなピンク色の卵が入っています。
顕微鏡で拡大した写真です。少し見にくくすいません…
光りの加減でオレンジ色に見えると少しイクラやトビコの様にも見えますね!
時には上に乗っかられることも…ガンバレ!!
byまつ
第409回 冬の風物"刺"
寒波がやってきました。寒いのは苦手ですが、最近ワークマンであったか装備を
手に入れたので、いつもより強気です。さく太郎です。
冬到来ということで、海中水温はこの辺りだと14℃あたりまで下がり死滅する熱帯魚もいるので、海中の風景は
いつもより寂しげになります。
しかしこの時期によく見られる生き物もいます。クラゲの仲間です。

『ツノクラゲ』
よく見るとモヤッとボールのように小さな角が生えています。まだ伝わるのか・・・?

髪の毛のように長く伸びる触手があります。
たまたま潜水中に見かけたのですが、水面の至る所に出現していました。
とても柔らかく、水上に上げると形が崩れてしまいます。

『オビクラゲ』
透明で見えにくいですが、その名の通り帯状のクラゲです。
くねくねと体を曲げながら泳いでいます。
この2種類は属に言うクシクラゲの仲間で、刺胞を持っていません。
つまり毒がないです。

『ヨウラククラゲ』
筒状の体は以外としっかりと硬いです。
港の壁などに打ち付けられて、細かく分裂してしまっているときがあります。

『バレンクラゲ』
頭のてっぺんに気泡がくっついています。毒々しい色が美しい、ちょっと珍しいクラゲ。

『アマクサクラゲ?』
本来は触手がとっても長いクラゲ。ちぎれてしまっていました。
このクラゲには「クラゲライダー」とも呼ばれるハナビラウオが一緒にくっついていました。
ハナビラウオはクラゲを住処にし、餌にもする効率重視の魚です。
ちなみに前述のオビクラゲも食べます。
この3種類のクラゲは刺胞があるので、中には触ると強い痛みが生じる種もいます。
有名なミズクラゲやカツオノエボシにも刺胞があります。
こういったクラゲが流れてくる潮の流れが来ると、外洋性の魚が紛れていることもあり
漁港を回ってみると面白い生き物に出会えることもあります。
その時の風向きなども関係しているので、なにも見つからないときもありますが・・・
採集には運がつきものです。
最近よく水族館の周りにもクラゲが流れ着くので、ちょくちょく魚を探してみようと思います。
クラゲのことを取り上げましたが、一応魚が担当分野なので!
by さく太郎




