海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:ナツメリ一覧

串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
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第257回 雪の妖精

昼夜の寒暖差が大きくなってきたこのごろ、

海中公園の敷地内では晴れているにもかかわらず、

雪のようなものが空中を舞っているのをよく見かけます。

 

その雪を手にとると…

白い綿に包まれた翅のある小さな小さな虫の姿がありました。

 

ワタムシ 111.jpg

(写真は木に止まっているところ)

 

一般的には 雪虫 というなで親しまれ

この晩秋になると、どこからともなくやって来て

何もない空中を雪降る景色に変えてしまいます。

 

北海道では雪虫が飛翔を始める、

それから間もなくして初雪が降るといわれていて

冬の訪れを告げる生き物とされています。

 

またふわふわの綿に包まれた姿や

雪が降る直前に現れることから

雪の妖精と形容されることも多いです。

 

雪虫は正式には「ワタムシ」とよばれる生き物の仲間であり、

綿の正体は体から分泌された蝋でできています。

 

 

ちなみにこれが何の虫の仲間かというと

 

ワタムシ 22.jpg

 

 

 

 

実は アブラムシ の仲間です…

さらに掘り下げると、アブラムシはカメムシの仲間に属しています。

ただしアブラムシの仲間は匂いを出す腺がないので触っても臭くありません。

 

この虫は一年もの間に何世代もの子孫を残しますが、

いつでも飛んで生活しているわけではありません。

翅のある世代とない世代が存在し、

飛翔をおこなうのは春と秋で、

この時に生息範囲を広げます。

 

とりわけ秋は数が多く、

白くて小さな体は雪を連想させるため注目度も上がり目立ちます。

ちなみに飛ばない世代は木にくっついて生活をしているそうです。

 

毎年、私は雪虫の知らせを見かけたら厚手の上着やコタツの用意を始めます…

皆さんも雪虫を見かけたら、寒くなりすぎる前に

本格的な冬支度を始めましょう。

 

 

by  ナツメリ

第256回 小さな青い旅人

秋も終わりに近づき、陽が落ちる時間もかなり早くなったこのごろ。

日中でも日差しが雲に隠れてしまえば

体感温度もググッと下がり

肌寒く感じることが増えました

 

草っ原で秋の夜長を鳴き通していた虫たちがの声が消えてきたその一方で、

串本周辺では日中、陽射しの中をキレイな蝶がヒラヒラと空を舞っている

そんな姿が目立つようになりました。

 

筆者も休みを利用し、近くの海岸林道に蝶を観察しに行きました。

この日は晴れのち曇りで、陽が出れば

それに合わせて蝶が林から飛び出してその姿を見せてくれます。

ルリタテハ、アカタテハ、ウラナミシジミ、サツマシジミ など…

特にサツマシジミは西日本の海岸や渓流沿いで見られるシジミチョウです

この時期がピークでこの蝶を求めて、多くの方々が南紀へ観察しに来ます。

 

そんなこんなで色々な蝶を見つけながら道を歩いていますと、

目の前の梢にふわりと蝶が一匹とまりました。

色は水色に黒茶の筋が入ったキレイな蝶で

大きさはアゲハチョウより少し小さいくらい。

 

アサギマダラ.jpg

 

この蝶の名前は「アサギマダラ」(浅葱斑)。浅葱は緑がかった藍色という意味になります。

新選組が着ている青い羽織、あれも浅葱色らしいです。

 

この蝶は日本全土で見られるのですが、時期によって出現する地域が異なります。

なぜそのようなことが起こるかというと、

アサギマダラは渡りを行うからなのです。

 

春から初夏にかけて南で生まれた集団が気温の上昇とともに

産卵をしながら日本を北上していきます。

真夏は涼しい高原などで過ごし秋になれば、

新しい世代の集団が日本を南下していく生態をもっています。

 

短期間にかなりの長距離を移動する力があり、

一日で200kmも移動することもあるそうです。

この蝶が渡りをしていると、なぜ分かったのかと言いますと

 

捕まえた蝶の翅(青地の部分)に油性マジックで、

採集者名、採集日、採集地などを記入し逃がす

その後、蝶が移動先で誰かに捕まえられる。

次に蝶を採集者はデータをその個体から読み取ったあと、また逃がす。あとはこれの繰り返し…

こういったデータを集め、多くの方々が共有しあった結果、

渡りを行っていることが明らかになりました。

小さな体で日本を縦断するアサギマダラはまさに小さな青い旅人です。

 

by ナツメリ

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