海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:ブログ更新一覧

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第251回 小さな世界

久しぶりにコケムシの展示をしています。

 

251-1.jpg

 

どれがコケムシかよく分からないかもしれませんが

手前の方にある白くて細かい網状のものだったり

奥側にある枝状のものがコケムシです。

 

ざっくりとコケムシを紹介しますと

とても小さな個虫というものが集まって

群体を作って暮らしている

そんな生き物です。

群体の形は種類によって違い

平べったいものやら扇みたいなものやら

色々とあります。

わりとこのコケムシが好きでして

過去にも展示しています。

とは言うものの

コケムシという生物自体が凄い好きと言うわけでは有りませぬ。

 

それでは何が好きかってぇと

採集してきたコケムシの中にはいろんな生物が隠れてるんですよ。

 

たとえば

251-2.jpg

コシオリエビやら

 

251-3.jpg

クモヒトデやら

 

 

他にはカイメンやらゴカイやらウミシダやらガヤやら・・・

それらの生物たちが

水槽の中で彼らの世界を作るんですよね。

歩き回るもの。

隙間から腕だけ伸ばして出しているもの。

コケムシに引っ付いてピクリとも動かないもの。

触手を伸ばしているもの。

それぞれが好き勝手に暮らしている様をじっと見るのが

とても楽しく心地よい訳ですよ。

 

そんな彼らの生活の中心となっているのが

住処となるコケムシ。

というわけでコケムシ好き。

コケムシまじリスペクト。

 

 

ただ万人受けはしないようで

何が入ってるか分からないとの声もちらほら。

そんなこと言う人たちに

私はこう言ってやりたい。

 

 

まじごめん。

 

by ハムいち

 

第250回 メス多くないですか?

当館にはウツボ類とその体を掃除するエビを展示した水槽があります。

そこで大きなウツボ類をせっせと掃除しているのが

こちらのアカシマシラヒゲエビ。

1

水槽のウツボ達もこのエビが掃除屋だということをよくわかっているようで

決して食べたりいじめたりしません。

2

さて、先日の閉館後、気持ちよさそうに掃除をされているウツボ達をボーっと眺めているとあることに気が付きました。

それは・・・

 

メス多くないですか?

 

3

というのも

水槽にいる10匹のエビのうちじつに9匹が抱卵していたのです。

6

ということは・・・

オス1匹×メス9匹の超ハーレム?

だとすると、なんとか時代のどっかの王様か!

 

甲殻類のなかには未受精卵を抱えるものもいるため9匹が抱えている卵の全てが受精卵とは限りません。

にしても超ハーレムには違いないはず。

よりどりみどりってか。

 

で、何となく気になったので調べてみました。

いくつかの文献をあたってみると、アカシマシラヒゲエビは雄性先熟の同時的雌雄同体だそうです。

 

つまり、小さいうちは全てオスですが、ある程度大きくなったらもしくはある年齢になったらメスに性転換するらしく、

さらに、形態的にメスになったあとも体の中で精子と卵を同時に作ることができるため、メス同士がペアになって精子を交換し合うことでお互いが受精卵を産むことができるそうなのです。

 

なにこのエビめちゃくちゃ面白い!!

 

さらに、アカシマシラヒゲエビが通常ペアで生活していることから考えると、

水槽内でもメス同士で繁殖しているものと思われます。

 

 

そこで気になるのは、唯一抱卵していない個体。

ぶっちゃけ、いまオスなのかメスなのかは形態を詳しく見ないとわりませんが

勝手にオス設定でハーレムとか言ってすみません。。)、

 

はじめはみんなほとんど同サイズだったのになんか他個体よりも小さい気がする。

さらに何となく他の個体からいじめられているような気がする。

 

なんでかな~って見ていると、

なんと!

エビヤドリムシが寄生していました。

4

 

エビヤドリムシは寄生した宿主の生殖機能を阻害することが知られているようで、実際、寄生されたことで繁殖能力を失ったと思われる例が観察されているようです。

エビヤドリムシの寄生が宿主の性転換に及ぼす影響についてどこまで知られているのかは調べていないので分かりませんが、もし性転換を阻害する等の影響があれば非常に興味深いです。

 

少なくとも、今回唯一抱卵していなかった個体は生殖機能を失っている可能性がありますね。

(勝手にハーレムとか言ってすみません。。)

 

つまり

繁殖できない=ペアになれない可能性がある=他個体から拒絶される。

なるほど。(勝手にハーレムとか言ってすみません。。。)

 

ということで

現在、水槽内で繁殖可能な個体は全部で9個体。

これをペアにしていくと・・・4ペア+1個体・・・。

でも実際は9個体全て抱卵している=・・・

 

!!!

 

はい。

はじめハーレムの主のように見えた個体は実はとてもかわいそうな運命を背負っていて、

それにより残された9匹のなかではどこかで三角関係が勃発しているということになります。

5

はたして9匹はどうなるのか。そして残された1匹の運命やいかに。

今後の展開が気になります。

 

昼ドラか!!

 

 

by ひらりん

第249回 イシダイ

ゴールデンウィーク前半戦終了!
明日はハーフタイムをとらせていただきます。
あ、海中公園は年中無休でやってますよ。
私がデイオフなだけです。
紛らわしいこと言ってすみません。
くろすけ♀です。

前回に引き続き
新しくお世話するようになった魚たちの紹介。
今日は、イシダイです。

diary249_3.jpg

といっても、そんなに珍しい魚じゃないし。
知名度高いし。
あんまり書くことないな~と思ってたんですが、
ちょっと前に「イシダイで食中毒」という話を
小耳にはさんだので、それについてちょっと書こうかと。

私が大学に通ってた頃
水産学科だったので、
イシダイと言えば、高級魚!
めったに食べられない!!
食べたら超美味しい!!!
ということで、貧乏学生だった私にとっては
超あこがれの食べたい魚でした。

で、その後何年かして
食べる機会にありつけたのですが、
思い込みもあるのか
やっぱり美味しかった!
刺身にしてもよし!
鍋にしてもよし!
さすが、普段からエビやらウニやらを食べている魚は違う、
これぞ磯魚の王様や~!!
と感激しました。

その時はイシガキダイも出て、イシダイ・イシガキダイ食べ比べという
夢のようなごちそうでした。
イシガキダイも高級魚だったし美味しかったですよ。

でもその後、何年かしてイシガキダイを食べた人が食中毒になり
それを出したお店が訴えられ、過失を認められたりして
以降、イシガキダイには毒があるという話が定着しました。

そして、この食中毒の原因がシガテラ。

熱帯性の有毒植物プランクトン(有毒渦鞭毛藻類)
を取り込んだ貝などを魚が食べるとその毒が魚の体にたまり
その魚をまた別の魚が食べていくうちに
毒がどんどん濃縮されて、それを人が食べることによって起きる食中毒。

もともと沖縄などでは良く知られた食中毒だったけど
近年の温暖化で、北の方にも広がってきたといわれています。

で、イシガキダイでシガテラが出たと聞いた時
えっ、ってことはイシダイも危ないんじゃないの!?
って思いました。だって、イシダイとイシガキダイは近縁だし
棲んでいるところも食べているものもだいたい似たようなものですし。

diary249_1.jpg

と思っていたら、やっぱりですよ。
イシダイには毒があるという噂も
広がっているじゃないですか。

実際の所、イシガキダイのように厚生労働省から
シガテラ毒を持つ魚として指定まではされてませんけども
やはり、まれにシガテラを持つとか
老成魚は食べない方がいいとか
そういう情報もネットに出ていることから
慎重な方は食べない人もいるでしょうね。

ちなみに、今のところシガテラでの死亡例は日本ではないそうです。

まあ、シガテラを持つ魚って300種とも500種ともいわれているし
すむ場所や食べるもので、毒化する確率も変わってくるし
もう、そんなの気にしてたら、魚なんて食べられなくなりそうです。

私は、地元の人が食べているものは、
大丈夫なんだと信用して食べてますけどね。

ただ、こうしてみると
昔は普通に食べていたものが
だんだん食べられなくなっていくのは
寂しいですよね。

でも、魚たちにとっては、
人間に食べられなくなるのは
ありがたいのかも。
実は、毒化は魚たちの生き残りの戦略!?

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フグに続け!?(上:モヨウフグ 下:イシダイ)

 

by くろすけ♀

第248回 モヨウフグ

昨日は夜中にアナグマの訪問がありました。
どーも、くろすけ♀です。

4月から担当水槽がちょっとと変わりまして
水族館玄関入ったら一番最初に見える
3つの大きな水槽が私の担当になりました。

diary248_1.jpg

今まで、28年間サンゴやらイソギンチャクやらナマコやらヒトデやらの
お世話がメインでしたのに、いきなりたくさんの魚にかこまれて
とまどうばかりの私~♪です。

でも、新鮮な面もあって、魚もよく見るとオモシロイ!
という、何年も水族館の飼育員をやってきた人間とは思えない発言をしたところで、
この初々しい気持ちを忘れないためにも
新しく担当になった水槽の魚を
私の独断と偏見でちょっとずつ紹介していきたいと思います。
 
今回はモヨウフグ。水族館の玄関を入って最初右側の水槽「岩礁の魚」に入ってます。
うちの水族館ではわりと定番で入っている魚なのですが、
何と言っても目を引くのが、その大きさ。
現在飼っているのは全長60cm程ですが、
大きくなると1mを超えることもあるようです。
ぽっちゃりした体に

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愛くるしい顔(?)

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動きも普段はのんびりで
水槽底で動かないことも多いのですが、
お腹が空くと何でもかじります。

10年以上昔、この水槽に掃除で潜った時
その頃もモヨウフグがいて、その時右手の小指の付け根あたりを噛まれたことがあります。
軍手をしてたのですが、噛まれた後軍手を外すのが怖かった。
指がちぎれてるんじゃないかと思って。
それくらい痛かったのです。
この歯を見れば、想像していただけるかと。
今いる子には噛まれたことはないですが、掃除で潜る時はちょっと気をつけてます。

モヨウフグは、幼魚の時に水族館に来ることもあって
昔このブログにも載せたことがあるのですが
色も黄色くてめっちゃかわいいのです。

diary248_6.jpg

これは3年前に私が担当していたヒトデ水槽にいた子で
大きさは5cm位でした。
今この子は、こんなになってます。
で~ん。

diary248_2.jpg

40cmになりました。

diary248_3.jpg

今は「光を食べる」水槽にいて
成長期で、それはもう何でもよく食べます。
アジの切り身からエビ、二枚貝、あげくには展示しているウミトサカまで!
飼育員泣かせですが、この顔を見ていると、憎めないんですよね~。

というわけで、

玄関のモヨウフグに目を戻すと
何やらイシダイと話し込んでました。

diary248_7.jpg

何を話しているんでしょう。
アカマツカサたちも聞き耳を立ててます。
新しくお世話係になった私のことかな。
嫌われないようにがんばります。

 

by くろすけ♀

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