海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:ブログ更新一覧

串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。

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第253回 ウミガメ産卵中
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第254回 サンゴの産卵調査 in 2018

今年も例年同様サンゴの産卵調査を行っています。

サンゴの産卵は基本的に夜間に行われるので21時頃から潜水を行います。

日頃から潜り慣れているポイントとはいえ真っ暗な海に単身繰り出すのはいろんな意味で結構怖いですが、

昼間あまり見かけることのない生物に出会うとチョットテンションが上がります。

たとえば

エイラクブカ.JPG

エイラクブカが近寄ってきたり

セミホウボウ.JPG

寝ぼけたセミホウボウに接近できたり

タツナミガイ.JPG

全身真っ黒なタツナミガイに遭遇したり

そのほかにも色々な生き物たちに出会うことができます。

 

そんなこんなで、7月13日にようやく今年最初のサンゴの一斉産卵が確認できました。

産卵したのはスギノキミドリイシという枝状のサンゴです。

スギ1.JPG

スギ2.JPG

スギ3.JPG

冬の低水温によるダメージも関係しているのか例年よりも1ヶ月ほど遅く、産卵の規模もやや小規模でした。

 

今のところ、その他の種では産卵が確認できていませんが、今後もぼちぼち観察を続けていこうと思います。

 

byひらりん

第253回 ウミガメ産卵中

ただいまウミガメの産卵期真っ只中です。

今年は初産卵が6月18日とやや遅く、さらに6月中は2回しか産卵を確認できず心配でしたが

7月に入ると立て続けに産卵が続き今日までに合計6回の産卵が確認されました。

ちなみに今年の産卵はすべてアカウミガメです。

7月5日の産卵では、まだ日が落ちていない時間帯から産卵行動を開始したため

動画撮影ができたのでご紹介します。

本来産卵するウミガメは神経質になっているので、刺激を与えるような行為は産卵を中止してしまう危険があるためご法度です。

しかし、海中公園のウミガメたちは長年飼育下で生活して慣れているため、動画のように至近距離で

撮影することが可能です。(とは言え、個体や状況によるので絶対ではありませんが…)

 

動画の注目ポイントは、短い後ろ足を器用に使った動作で

スコップのようにして交互に掘る縦穴と埋めるときに砂を固める動作は見事なものです。

また、顔を見ると涙を流しているのがわかります。

が、実はこれは涙ではありません。

余分な塩分を目から排出しているのです。

産卵の時だけでなく海の中でも常に流しています。

ですので、実は痛いわけでも悲しいわけでもありませんのでご心配なく。

 

※お知らせ

今年はウミガメの産卵は控えめかと思われましたが、7月に入り活発に産卵するようになってきました。

そこで、急遽ウミガメの産卵観察会イベントを行うことに決定しました。

詳細は後ほど海中公園HPのイベント情報へ掲載しますのでしばしお待ちください。

産卵が見られるかどうかは運次第ですが…

 

by とーる

第252回 君の名は

朝の日課
担当水槽のガラスをふきながら
今日も、そろって泳いでいる
シマシマ魚群団をながめていました。

diary252_1.jpg

シマシマ群団は全部同じに見えるかもしれませんが
2種類います。
一つはロクセンスズメダイという魚、尾びれに黒い線が入っています。
線が6本あるからロクセン、わかりやすいですね。
そしてもう一つがオヤビッチャという魚、尾びれに線がなく、背中が黄色いのが特徴です。
まあ、見分けはつきやすいと思います。
でも、昔から気になってはいたんですが
オヤビッチャって何?

生き物の名前ってだいたい、その見た目とか習性とかに
由来するものが多いのですが、
オヤビッチャって、何から来ているのか想像がつきません。

そこで、日本産魚名大辞典で調べてみたら、
『アヤビキ』という、それっぽい奄美の地方名が出てきました。

インターネットで調べると
沖縄では『アヤ(綾)ビッチ』というらしいです。
一方、東北地方で赤ん坊のことを『ビッチャ』といい
親になっても赤ん坊のように小さいという意味から来ている。
というようなことも書かれていて、
結局諸説ある、とまとめ?られていました。

魚の和名に地方で呼ばれている名前がつくことはよくあります。

でも、東北と奄美・沖縄ずいぶん離れているけど
果たしてどっちの方言が元になっているんでしょう?

オヤビッチャの分布は日本では青森から沖縄までとなっていますが
実際この魚がたくさんいるのは南の暖かい海です。
九州や沖縄では食用として利用されたりもするようなので
『アヤビキ・アヤビッチ』の名前の方が多くの人になじみがあったでしょう。
そう考えるとオヤビッチャの語源は九州・沖縄の方言にあるような気がします。

生き物の名前って、和名にしても学名にしても
つけた人のセンスが出ると思うんですけど
この魚の和名をオヤビッチャにしよう!
と決めた学者さんの勇気を称えたい。

今ならネットで話題になるね、きっと。

 

by くろすけ♀

 

diary252_2.jpg

ちなみに

右上トゲチョウチョウウオ
真ん中下ケサガケベラ

ケサガケ(袈裟懸け)って、「和」っぽくっていい名前です。

第251回 小さな世界

久しぶりにコケムシの展示をしています。

 

251-1.jpg

 

どれがコケムシかよく分からないかもしれませんが

手前の方にある白くて細かい網状のものだったり

奥側にある枝状のものがコケムシです。

 

ざっくりとコケムシを紹介しますと

とても小さな個虫というものが集まって

群体を作って暮らしている

そんな生き物です。

群体の形は種類によって違い

平べったいものやら扇みたいなものやら

色々とあります。

わりとこのコケムシが好きでして

過去にも展示しています。

とは言うものの

コケムシという生物自体が凄い好きと言うわけでは有りませぬ。

 

それでは何が好きかってぇと

採集してきたコケムシの中にはいろんな生物が隠れてるんですよ。

 

たとえば

251-2.jpg

コシオリエビやら

 

251-3.jpg

クモヒトデやら

 

 

他にはカイメンやらゴカイやらウミシダやらガヤやら・・・

それらの生物たちが

水槽の中で彼らの世界を作るんですよね。

歩き回るもの。

隙間から腕だけ伸ばして出しているもの。

コケムシに引っ付いてピクリとも動かないもの。

触手を伸ばしているもの。

それぞれが好き勝手に暮らしている様をじっと見るのが

とても楽しく心地よい訳ですよ。

 

そんな彼らの生活の中心となっているのが

住処となるコケムシ。

というわけでコケムシ好き。

コケムシまじリスペクト。

 

 

ただ万人受けはしないようで

何が入ってるか分からないとの声もちらほら。

そんなこと言う人たちに

私はこう言ってやりたい。

 

 

まじごめん。

 

by ハムいち

 

第250回 メス多くないですか?

当館にはウツボ類とその体を掃除するエビを展示した水槽があります。

そこで大きなウツボ類をせっせと掃除しているのが

こちらのアカシマシラヒゲエビ。

1

水槽のウツボ達もこのエビが掃除屋だということをよくわかっているようで

決して食べたりいじめたりしません。

2

さて、先日の閉館後、気持ちよさそうに掃除をされているウツボ達をボーっと眺めているとあることに気が付きました。

それは・・・

 

メス多くないですか?

 

3

というのも

水槽にいる10匹のエビのうちじつに9匹が抱卵していたのです。

6

ということは・・・

オス1匹×メス9匹の超ハーレム?

だとすると、なんとか時代のどっかの王様か!

 

甲殻類のなかには未受精卵を抱えるものもいるため9匹が抱えている卵の全てが受精卵とは限りません。

にしても超ハーレムには違いないはず。

よりどりみどりってか。

 

で、何となく気になったので調べてみました。

いくつかの文献をあたってみると、アカシマシラヒゲエビは雄性先熟の同時的雌雄同体だそうです。

 

つまり、小さいうちは全てオスですが、ある程度大きくなったらもしくはある年齢になったらメスに性転換するらしく、

さらに、形態的にメスになったあとも体の中で精子と卵を同時に作ることができるため、メス同士がペアになって精子を交換し合うことでお互いが受精卵を産むことができるそうなのです。

 

なにこのエビめちゃくちゃ面白い!!

 

さらに、アカシマシラヒゲエビが通常ペアで生活していることから考えると、

水槽内でもメス同士で繁殖しているものと思われます。

 

 

そこで気になるのは、唯一抱卵していない個体。

ぶっちゃけ、いまオスなのかメスなのかは形態を詳しく見ないとわりませんが

勝手にオス設定でハーレムとか言ってすみません。。)、

 

はじめはみんなほとんど同サイズだったのになんか他個体よりも小さい気がする。

さらに何となく他の個体からいじめられているような気がする。

 

なんでかな~って見ていると、

なんと!

エビヤドリムシが寄生していました。

4

 

エビヤドリムシは寄生した宿主の生殖機能を阻害することが知られているようで、実際、寄生されたことで繁殖能力を失ったと思われる例が観察されているようです。

エビヤドリムシの寄生が宿主の性転換に及ぼす影響についてどこまで知られているのかは調べていないので分かりませんが、もし性転換を阻害する等の影響があれば非常に興味深いです。

 

少なくとも、今回唯一抱卵していなかった個体は生殖機能を失っている可能性がありますね。

(勝手にハーレムとか言ってすみません。。)

 

つまり

繁殖できない=ペアになれない可能性がある=他個体から拒絶される。

なるほど。(勝手にハーレムとか言ってすみません。。。)

 

ということで

現在、水槽内で繁殖可能な個体は全部で9個体。

これをペアにしていくと・・・4ペア+1個体・・・。

でも実際は9個体全て抱卵している=・・・

 

!!!

 

はい。

はじめハーレムの主のように見えた個体は実はとてもかわいそうな運命を背負っていて、

それにより残された9匹のなかではどこかで三角関係が勃発しているということになります。

5

はたして9匹はどうなるのか。そして残された1匹の運命やいかに。

今後の展開が気になります。

 

昼ドラか!!

 

 

by ひらりん

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