海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:こて一覧

串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。

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第138回 穴掘りの達人「コロダイ」


水族館に穴掘りの達人(達魚?)が現れました。
今回の主役となる穴掘り達人は「掃除をする魚」水槽で飼育されているコロダイです。
この水槽は掃除をする主役として10cmくらいのホンソメワケベラが4尾、掃除をしてもらう魚として人気者の大きなクエが入っていて、コロダイはほとんど目立ちません。
普通のコロダイは銀色の体全体にオレンジ色の小斑点があってそこそこ美しい魚ですが、この水槽では黒っぽい体色で地味です。




主役の地味なコロダイ(上)と海で見るコロダイ(下)

このコロダイ、昼間はホンソメワケベラに掃除してもらいながらのんびりと水槽で過ごしていますが、夕方になると活発に動き始めます。
水槽奥の大きな石の裏側に潜り込み、底の砂利を口いっぱいに加えてから、砂利置き場となっているガラスの前まで砂利を運んできます。
水槽の端でじっと見ているクエを気にすることなく、クエの前に来ると、口を大きく開けて砂利をガバっと吐き出します。



砂利を掘ってきて、クエの前に吐き出すコロダイ

 水槽の底にある砂利と一緒に泥を運んで来ることもあります。泥の場合は舞い上がって水槽の中を濁らせてしまいます。また、舞い上がった泥は、必ずヒレを使ってクエの方にかけていきます。




泥をクエにかけるコロダイ

クエは迷惑と思っているのかいないのか、さすがに水族館の長老的な貫禄で、全く気にする様子はありません。
穴掘りが続くと泥で水槽の水がうっすらと濁ってきますが、水槽の水は常に濾過しているので、朝までにはキレイになっています。朝になって水槽を見ると、ガラスの前に砂利山ができています。


ガラス前の砂利山


掘られた穴(水槽の上から見た写真)

ガラスの前に大きな山ができた時は、担当の飼育員(私)が山を崩して穴を埋めています。
今のところ穴を掘る場所は石の裏側だけですが、いろいろな所を掘ってくれたなら水槽の底に長い間をかけて溜まった泥をキレイに掃除してくれそうな気がします。

by こて

第129回 ハリセンボン膨らむ!?


 水族館で飼育されている魚はだいたい200種類くらい。その中でも誰もが名前を知っている魚は「ハリセンボン」だと思います。現在、「串本の海」と「鎧を着た魚」の2つの水槽で飼育されている2匹はその可愛らしい姿で人気者です。



 さて、ハリセンボンはよく知られているようにフグの仲間で、敵に襲われそうになると体を膨らませてトゲを立てます。でも、トゲを立てて毬栗のようになった姿を見たことがある人は少ないのではないでしょうか。水族館の中でもたまに水槽をたたきながら、ハリセンボンを驚かして膨らませようとする人を見ることはありますが、この程度では膨らむことは絶対にありません。海にいるハリセンボンを捕まえれば、簡単に膨らむところを見られますが、水槽で飼育していると人間を怖がらなくなってしまい、手で掴んでも膨らまなくなってしまうのです。
 で、やっと見ることができた貴重な膨らんだ写真です(撮影のために虐めた訳ではありません)。これは朝8時頃、オープン前の水槽チェック中に発見したものです。過去に何度か見たことがあるのですが、いつも朝早くに膨らんでいるようです。



 何で朝に膨らむのか、本当のところは分かりません。寝ぼけて何となく膨らんでいるのか、毎日ちゃんと膨らむのをチェックしているのか...。なお、膨らんだハリセンボンを見つけても普通は数分以内に萎んでしまうので、水族館で膨らんだハリセンボンが見られたら超ラッキーだと思います。最後に萎み途中のハリセンボンを紹介します。膨らむときは一瞬ですが、萎むときは後ろのトゲから順番に寝かせていくので、最後は頭のトゲだけ立った状態になり、ちょっとお洒落です。



by こて

第120回 パンダ登場!


 和歌山と言えば、梅にミカン、そしてパンダが有名ですが、当水族館にもとても可愛いパンダがやってきました。
 その名も「パンダダルマハゼ」と言う小さなハゼの仲間です。このパンダダルマハゼは、丸くて細かいヒゲの生えたダルマ顔をしたダルマハゼの仲間で、乳白色の体に黒いヒレが生えていて、まさに「パンダ色」のハゼなのです。このパンダダルマハゼは水族館の前の海に潜って、深さ10mで発見して採集しました。日本では沖縄などで普通に見られる熱帯性のハゼですが、串本でも稀に見られる珍しい魚です。
 このパンダの可愛さは、色だけでなく、その大きさにあります。現在展示しているパンダダルマハゼは体長1.5cmしかなく、成長しても2.5cmしかないとても小さな魚です。また、とても臆病な魚で、ハナヤサイサンゴというサンゴの枝の隙間に隠れています。水族館ではAゾーンの終わり近くにある「共生・寄生 小さな動物の巧みな生活」コーナーで展示しています。とても小さいので、じっくりと観察してください。


展示中のパンダダルマハゼ

 さて、「共生・寄生」コーナーに、もう1種類、不思議なカニを展示し始めました。こちらは「ケブカキンチャクガニ」と言う小さなカニの仲間です。全身がクリーム色の毛で覆われていて、モフモフとしたぬいぐるみのような姿をしています。両手のハサミで小さなイソギンチャクを挟んで持っていて、敵に襲われないように毒を持つイソギンチャクを利用する生態が特徴です。こちらのカニも非常に珍しく、当水族館では初めての展示となります。


ケブカキンチャクガニ

 目の中に入れても痛くないほど、小さくて可愛い2種類の新着生物をぜひ見に来てください。

by こて

第114回 ゴンズイ


 ゴンズイを入れ替えました。
 水族館の中程に「毒棘をもつ魚」水槽があります。その水槽の主役は誰もが知っている毒棘魚のゴンズイです。新しく小さなゴンズイを展示し始めましたので、紹介します。
 これまで飼育していたものは2009年5月に近くの海中で採集したもので、産まれて1年未満、全長8cmほどのものでした。2年ほど飼育し続けたゴンズイたちは20cm以上の大きさになり、メスの中にはお腹に卵を持っているものも見られるようになりました。


お腹の大きなゴンズイ

 ゴンズイの寿命は3年くらい、水族館としては、そろそろ新しいゴンズイが必要となります。そこで、また近くの海中から88匹の小さなゴンズイを採集してきました。


大きいゴンズイと小さいゴンズイ。小さい方が新しく採ってきたゴンズイ。

 ゴンズイは毒棘を持っているので、海の危険な魚としてよく知られています。私も小さなゴンズイに指先を刺されたことがありますが、ズキズキと激しい痛みが続き、氷などで冷やし続けないと、その日は何も手につかないくらいでした。夜釣りをしていると大きなゴンズイが釣れることがあり、釣れたゴンズイを針から外すときに刺されることが多いと聞いていますので、皆さんも気をつけてください。
 さて、大きくなったゴンズイたちと交代で、新しい小さなゴンズイが水槽に入りました。大きくなったゴンズイたちは大きさを比べられる2匹を残して海に戻す予定です。小さくて可愛い(けど、刺されると無茶苦茶痛い)ゴンズイたちを見に来てください。

by こて

第101回 ドリル?


 ある朝、「水中トンネル」水槽の底にドリルが落ちていました。直径10cm、全長15cmくらいで焦げ茶色をしています。ドライスーツに着替えて潜って拾いにいくと、全部で4個のドリルが見つかりました。
 このドリルの正体は、ネコザメの卵(正確には卵嚢)です。トンネル水槽には雄雌2尾ずつのネコザメが飼育されています。そのうち1尾の雌は全長1mくらいと大きいため、この雌が卵を産んだものと思われます。


ネコザメの卵

 ネコザメは最大でも全長1.2mくらいと大きくないサメの仲間で、海底から離れて泳ぐことはほとんどありません。主な餌は貝類や甲殻類で、硬い殻を丈夫な歯でバリバリと噛み潰して食べてしまいます。




ネコザメ

 さて、ネコザメの卵がドリルの様な形をしているのは、岩の割れ目などにねじ込んで産み付けるためです。孵化までは1年近くかかると言われているので、赤ちゃんが見られるのはずっと先になりそうです。


ネコザメの赤ちゃん

 この卵は近日公開予定なので、展示されたら不思議な形をした卵を見に来てください。

by こて
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