スタッフブログ【さびうらびより】ブログ更新一覧とーる一覧
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串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。
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第94回 水中の踊り子
先日、漁師さんから綺麗なウミウシが採れたと連絡があり頂くと「ミカドウミウシ」でした。
ウミウシの仲間には数cmほどの小さな種類が多いのですが、このミカドウミウシは最大で全長50cm以上になる最大級のウミウシです。今回頂いた個体は25cm程ですが、それでも他のウミウシと比べるとかなり大きいです。
このウミウシの特徴は大きいだけでなくなんと、
泳ぎます!
ウミウシのくせに・・・
そこで、水槽内で泳ぐ様子を撮影しました。
鮮やかで真っ赤な体色とひらひらと泳ぐ姿から、スペインのフラメンコを踊る踊り子を連想させ、「スパニッシュダンサー」と呼ばれています。
by とーる
| 2011年2月21日 10:10更新 | ブログ更新 | Tweet
第85回 孫アカ3匹の名前決定
今年の夏に生まれた3匹の世界初孫世代アカウミガメの名前が決定しました。
3匹のユニット名は「くしもトリオ」です。
兵庫県の久米桃代ちゃん(6才)が応募してくれた名前です。
ありがとうございました。
因みに3匹それぞれの名前も「くしもトリオ」から、
くーちゃん
しーちゃん
もーちゃん
と、考えてくれましたのでそのまま採用させていただきました。
ただ、それぞれの名前を正式に付けるのは、
もうちょっと大きくなってからにしたいと思います。
なぜなら、見分けが付かないから!
一応私は毎日世話をしているためそれぞれ分かるので、
3匹の特徴をお教えします。
くーちゃん
3匹の中で一番大きいです。
しーちゃん
2番目に大きい。
他の2匹と比べ、甲幅が大きめなので甲羅全体が丸っこい
もーちゃん
3匹の中で一番小さい。
背甲の椎甲板(甲羅の真ん中の列の鱗板)の枚数が
通常より多い(通常は5枚だが、6枚ある)ためわかりやすい。
どうでしょう。わかりましたか?
by とーる
| 2010年12月25日 10:34更新 | ブログ更新 | Tweet
第76回 世界初の孫世代アカウミガメ
10月も中程が過ぎ、今年の人工産卵場でのウミガメ産卵・孵化も一段落しました。
今年はアカウミガメだけの産卵で、産卵回数は例年並みでしたが、孵化率は低めでした。
しかし、今年は人工産卵場で孫世代(F2)のアカウミガメが誕生するというビッグニュースがありました。
1995年に世界で初めて飼育下でアカウミガメを繁殖させ、その時生まれた個体が成長し2006年から産卵を行う様になりました。そして、今年初めて孵化し孫世代(F2)が誕生しました。もちろん孫世代アカウミガメの誕生も世界で初めてになります。
生まれてきたのは3匹だけとちょっと心許ないですが、現在トピックス水槽で元気にしています。
今後DNA鑑定をして繁殖個体との親子関係をはっきりさせる予定です。
今回孫ガメが砂中から出て来るところを撮影することが出来たので、
孫ガメの誕生(正確には這い出しか)シーンをご覧ください。
因みに最後にカメが入ったバケツは、生まれた赤ちゃんガメが自然と集まる装置、
通称「子ガメホイホイ」です。
by とーる
| 2010年10月16日 10:14更新 | ブログ更新 | Tweet
第65回 イボハタゴイソギンチャク放精
気温も水温も大分高くなってきて、色々な生物の繁殖が見られるようになりました。
定番のサンゴやウミガメの産卵は今年も既に確認されていますが、
先日夕方頃「光を食べる生き物」水槽で、イボハタゴイソギンチャクが放精していました。
普段は大して動かずに水槽の底にべたーっと広がっているイボハタゴイソギンチャクですが、この時ばかりは絞り出すかのように伸びたり縮んだり広がったりと大忙しでした。動画は早送りではありません。
この放精でこの個体は雄であることが発覚。
そして、この水槽にはイボハタゴイソギンチャクがもう一匹・・・
雄の放出した精子に反応して雌は放卵するそうなので、期待して待ってみる・・・が、残念ながらもう一匹は無反応でした。
う~ん、もう一匹も雄だったのかそれとも気分が乗らなかったのか。
by とーる
| 2010年7月19日 10:14更新 | ブログ更新 | Tweet
第55回 夜光虫
先日、実習生を連れて水族館前の海に潜りに行くと、
海面付近がほとんど何も見えないほどに濁っていました。
この濁りの正体はヤコウチュウ(夜光虫、Noctiluca scintillans)、
直径1~2㎜のプランクトンの一種。
全国で見られ、特に春から夏の水温上昇期に大量発生し時に赤潮を形成します。
とはいえ、毒性は無いのでヤコウチュウによって赤潮が発生しても漁業被害などはないそうです。
夜光虫という名前の通り、夜間に刺激を与えると青白く発光するのが特徴です。
と言うわけで、
この日は潜るのは早々に諦め、夜まで待ちヤコウチュウの発光を撮影してみることに・・・
夜になり、港内でフラッシュを焚くとこんな感じでヤコウチュウがいっぱい。
ちょっと汚い感じですが、明かりを消して石を投げ込むと・・・
かなりの量発生していたようで、港内だけでなく遠く沖合でも波がはじけると、
周辺がぼうっと青白く光っていました。
しかしタイミングが一瞬な上、見た目では結構強く光っている様に見えても
実際は微弱なようで写真撮影は無理でした。
とても綺麗ですが、カメラの映像ではこの魅力を100%伝えることは出来ません。
実際に生で見た方が遙かに幻想的で綺麗です。
でも水族館的には、海の中が濁って何も見えなくなるのでちょっと迷惑です・・・
by とーる
| 2010年5月 9日 11:24更新 | ブログ更新 | Tweet