スタッフブログ【さびうらびより】ブログ更新一覧とーる一覧
串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。
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第222回 2017年元旦
第218回 ただ今ウミガメの卵孵化真っ最中
あついです。
もはや「暑い」じゃ無くて「熱い」です。
そしてこんな熱帯夜なのに、私の家にはエアコンがありません。
何となく買わないまま過ごしていたら10年が経ってしまいました。
いい加減買おうかと思うのですが、何だかんだ無くても何とかなってるし今更買うのもなぁ…
と毎年うだうだしております。
さて、当館のウミガメ人工産卵場では産卵は終わり、孵化の時期になりました。
現在続々とアカウミガメが誕生しております。
そして、初期に生まれた50匹ほどが既に餌を良く食べるようになったので、館内水槽にデビューしました。
食欲旺盛で、餌の時はみんな口を開けて突進してきます。
ああ、この時はこんなにかわいいのに3~4年もすると…
また、今年はトピックス水槽でウミガメの卵展示も行っていて、そちらでも孵化が始まりました。
現在2つの卵から子ガメが殻を破って出て来る真っ最中で、この様子は自然では絶対に見られない光景です。
ちょっと分かりづらいですが、頭と右前肢が卵から出てきています。
完全に出てくるまではもう少し時間が掛かり、他の卵も順次孵化していくと思いますのでご覧になりたい方はお早めに!
卵展示は正にクライマックスを迎えており、おそらく後1週間位で全ての卵が孵化し卵展示も終了すると思います。
by とーる
第216回 ウミガメの卵探し
ただ今ウミガメの産卵シーズン真っ只中です。
当館の人口産卵場でも既に何度か産卵が確認されていますが、
付近の自然浜でもアカウミガメが産卵しています。
そこで、串本町内の浜を定期的に見て回りウミガメの産卵をチェックしています。
これが、炎天下の中あっちこっちの浜を歩いて回るので結構しんどいです。
たまに、地元の住民の方がウミガメの上陸・産卵跡を発見して連絡を下さったりもします。
先日も産卵跡の見つけて連絡を頂いたのですが、産卵しているかもしれない場所が波打ち際に
かなり近いところにあるとのこと。
確認に向かうと、確かに海にかなり近い・・・
満潮時や台風が来たりして卵が水没してしまうと、卵は当然死んでしまいます。
本来、産卵された卵はそのままにしておくのがベストなのですが、このままでは全滅の可能性があるので
緊急避難措置として、同じ浜内の安全な場所に卵を移動する事にしました。
ちなみに、ウミガメの上陸跡はこんな感じです。
キャタピラのような足跡がはっきり分かります。
台風や大雨で消されなければ数日間は残りますので、皆さんも機会があれば是非探してみてください。
人の足跡は波打ち際と平行に残りますが、ウミガメの足跡は垂直に残るので結構目立ち、割と遠目からでも分かります。
ちなみに、ウミガメは種類によって歩き方が違いますので足跡からウミガメの種類が分かります。
まあ、本州では99%アカウミガメですが。
産卵された場所はこんな感じです。
ちょっと分かり難いと思いますが、木の棒で囲まれた中が産卵跡です。
この中から卵を見つけるのですが、これはかなり大変です。
スコップを持っていますが、これが当たれば当然卵は割れてしまいますので、先ずは産卵跡の一番端っこ、
卵がおそらく無いであろう所をスコップで掘り、そこから素手で掘り進めて探していきます。
これがかなり時間が掛かります。
卵がすぐに見つかれば良いのですが、見つからないと延々と素手で掘る事になります。
最悪のパターンは、全て掘った結果卵を産んでなかった!なんてこともあります・・・
今回は無事109個の卵を見つける事が出来、移動させました。
この時卵を転がしてしまうと死んでしまう可能性があるので、慎重に取り出して移動させます。
最後に卵のある場所に囲いを作って、孵化時期にまた孵化調査を行います。
今年は、串本町内ではウミガメの産卵が中々好調で喜ばしいのですが、反面この作業が増えると涙が出てきます。
by とーる
第213回 ウミガメの引っ越し
こんにちは
毎月一回は更新しないといけない気がするのでぎりぎり滑り込みで更新
そろそろウミガメの交尾の時期です。
最近アオウミガメの繁殖が芳しくないので、交尾をしやすいようにウミガメプール隣接の
隔離スペースにアオのカップルを移動しました。
柵で仕切られた隣接の隔離スペースなので、柵をよいしょと乗り越えさせるだけの簡単なお仕事・・・
では無かったです。
先ず大変なのは、カメを柵前まで連れてこないといけないのですが、
当然自分からは来てくれません。
ですので泳ぎ回るカメにしがみついて耐え、隙を見て前肢にロープをかけて地上から
ロープをたぐり寄せて確保します。
因みにカメライドに多少心得がある私からすると、カメにしがみついてスタントマン状態時には
体重移動と姿勢制御でカメの泳ぐ方向をある程度制御し誘導する事が出来ます。
今回のアオウミガメは大きいのでしがみつくので精一杯でしたが。
そして、両前肢にロープを通し引っ張りつつカメを板に乗せ板ごと柵の向こうへ「そいやっ!」です。
カメの両前肢にロープを掛けて引っ張るのはちょっと可哀想に見えますが、
タフでパワフルなウミガメにはなんてことありません。
むしろ、こうして動きを制限しないと大暴れで人間の方がやられてしまいます。
今回は海中公園で最大のアオウミガメ(推定180kg)を移動したので流石に骨が折れました。
現在、雄がせっせと雌にちょっかいを掛けており交尾に期待が持てそうです。
byとーる
第210回 猫か!
「光を食べる生き物」水槽にはメインのクマノミやイソギンチャク・サンゴ類以外にもいろいろな生物がいます。
その中でも特に目立つこの水槽のアイドル的な存在が・・・
このサザナミフグです。
この水槽が出来た時に採集してきた個体で、当時は小指の爪くらいの大きさでしたが、現在は全長20㎝程と立派に成長しました。
この種類のフグは穴の中でじーっとしたがることが多く、この子も例に漏れずよく岩やサンゴの隙間に体をすっぽり納めていました。
ところが近年ずいぶん体が大きくなってしまったため、入れる隙間が無くなってしまいました。
そこで、数年前にこんな感じ↓でサザナミフグ用に家を作ってやりました。
すると気に入ってくれたようですぐにここが定番の位置となり、水槽正面なのでお客さんにも見えやすく作った甲斐がありました。
そして現在はこんな感じ↓になっています。
分かりますか?
こいつはサザナミフグではありません。
はい、乗っ取られました。
つい最近別の水槽から引っ越してきたモヨウフグです。
こいつはサザナミフグ以上に穴の中が好きで、サザナミフグがお出かけしてる隙に乗っ取った上ほとんど動きません。
ここ最近こいつがこの穴から出てるところを見たことがありません。
餌も穴の前に落ちてきたのだけ食べるという超出不精です。
当然サザナミフグは入れなくなってしまい不満気味です。
よし、ならばもう一部屋作ってやろう。
しかも2階建てに増築だ。
よしよし、これでフグ2匹が上下で穴の中の2ショットが期待できます。
さあ、後はサザナミフグが上の部屋に入るだけです。
そして、結果は!
↓
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
なぜそうなる!
無理があるだろ!
まあ、サザナミフグにしてみれば元々自分の家なので、自分が移るのは納得いかないのでしょうか。
う~ん、モヨウフグはてこでも動かないといった感じだしどうしたものか・・・
せっかく新しい専用ベッドを買ってきたのに、見向きもしないで入れ物の段ボールに入る猫の様です。
そのうちもっと大きくなったら自然と上にも入ってくれるかなぁ
ちなみに、サザナミフグは最大全長50㎝、モヨウフグは80㎝とかなり大型になりますのでいつかこの水槽からも卒業しなくてはなりません。
それまでは仲良くやってほしいものです。
最後にモヨウフグの腹立つ表情で終わりにしたいと思います。
それでは
by とーる