海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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第167回 採集事情 その3

 

当館は串本の海に住んでいる生き物のみを展示し、串本の海を紹介している水族館です。

当館では展示生物のほとんどを自家採集もしくは漁師さんから頂いたりしています。

漁師さんとの繋がりを大切にしている地域密着型の水族館なんです。

最近、自分の担当水槽であるトンネル水槽を変えるべく魚を1000匹程入れることになりました。

毎日約20キロほど離れた漁港に漁師さんの定置網に入った魚をもらいに行く日々をおくっています。

串本には漁港がたくさんあり、どこも海中公園からは軽トラックで搬入できる距離にあります。

diary167-1.JPG

軽トラックに搬入道具を積んでいざ漁港へ。

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漁港到着。搬入水槽に海水を汲んでいざ船へ。

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速やかに船から移し、薬浴とエアレーションを施し、いざ海中公園へ。

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トンネル水槽裏に軽トラックを付け、ホイストで搬入します。

diary167-5.JPG

速やかに運び入れ約4時間薬浴します。

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薬浴が終わり、水槽に投入されたタカベ、マルアジ。

ちなみに今日までに700匹くらい搬入しました。

あと300匹頑張ります。

皆さんトンネル水槽見に来てくださいね。

byGo

第160回 採集事情

当館は串本の海を紹介している水族館です。

なので展示生物のほとんどはスタッフが

潜って獲ってきたり、

釣ってきたり、

時には地元の漁師さんに頂いたりして

串本の海で採集した生き物ばかりです。

各スタッフにはそれぞれ得意な採集方法があります。

僕の場合、大学時代は年間280日くらい釣りしていたくらいの釣りバカなので

必然的に釣り採集になります(笑)というかしました。

一口に釣り採集といっても様々あります。

最近よく行っている方法は

糸にハリとガン玉を付けただけのシンプルな仕掛けにオキアミを付けるだけ

 

 diary160-1.JPG

 

それだけ?と思われた方もいると思いますが、

それだけでも黒潮の影響を強く受けているここ串本のポテンシャルは高く、

熱帯種と温帯種が入り交じる特殊な海ですので

diary160-3.JPG オオモンハタ  

diary160-4.JPG ハマフエフキ

diary160-5.JPG オキフエダイ

diary160-6.JPG アカエソ

diary160-7.JPG 珍客でクマノミ

など南方系の魚も含め色々釣れます。

釣ってきた魚は成長に応じて小さな水槽から大きな水槽へと移しながら育てていきます。

小さい個体から育てた方が環境に馴染みやすく、育てやすいのです。

皆さんも是非串本に来て釣りをしてみて下さい。いろんな魚が釣れて驚きがありますよ。

そして、この魚見慣れない魚だな。いったい何なんだ?と疑問に感じたり、

釣った魚を水族館で展示して欲しいという方がおられましたら串本海中公園までお電話下さい。

私、駆けつけますのでよろしくお願いします。 

by Go

第152回 ショックな出来事!

7月8日いつものように出勤し、自分の担当水槽であるトンネル水槽を覗くと・・・

一瞬目を疑い、思わず二度見してしまった。

そこには一際大きな銀色の魚が底に横たわっていた。

ク、クロマグロ様

 diary152_1.jpg

元気だったあの頃

 

 diary152_2.JPG

体長148㎝、体重76㎏、胴回り116㎝

2007年12月5日にトンネル水槽に加わり、4年半もの間生き続け

最長飼育記録を更新中であり

長くに渡りトンネル水槽の目玉であり、ボスであった。

ご冥福をお祈りします。

 

そもそも水槽でのクロマグロ飼育は非常に難しいと言われています。

その理由にクロマグロは泳ぎを止めてしまうと呼吸できなくなり死に至ります。

寝るときも、代謝を下げる程度で常に泳ぎ続けています。

食べた餌はすぐさまエネルギーに換えるため極めて大食いです。

体の割に非常に臆病で音や光に驚き、高速で壁に激突して死に至ります。

 

したがってクロマグロ飼育には角や障害物の無い大型の丸形水槽で

しかも、水流が作れ、餌の競争種になりうる生物が少なく、防音設備の整った水槽が好ましいとされています。

 

当館はというと長方形で角があり、擬岩やトンネルなどの障害物が見られ、水流も作れず、混泳種が多く、防音設備も整っていない。好ましい水槽とは真逆な水槽であります。

 diary152_4.JPG

バックヤードから見たトンネル水槽

 

にもかかわらず何故ここまで長期飼育ができたのか。

それは当個体が購入する前の段階で厳選され状態の良い畜養個体だったこと

搬入時期が低水温期であり、搬入方法を改善したことにより早く餌付き、搬入時のダメージの回復も早く、環境にも良く順応したこと

台風による停電や、雷の音に耐えたこと

要するにタフな個体だったことは間違いないです。

 

今回の死亡原因は雷の音に驚いて壁に衝突死したのではないかと推測されますが、今まで幾度となく死の危機を乗り越えてきたのに今回あまりにもあっさりとした最期だったので何が起こるかわからないというか、謎が深まる一方で改めてクロマグロ飼育の難しさを痛感させられました。

 diary152_5.JPG

小型クロマグロたち

 

ちなみに当該水槽では2011年12月27日に加わった小型クロマグロが残っていますが

ボスがいなくなってからイキイキと泳ぐようになり、餌もバクバク食べています。

早く一匹でも多くボスに追いついてダイナミックな遊泳を見せてくれることを願っています。 

by Go

第144回 擬岩!

 

皆さんは水族館の飼育員の仕事といえば何を思い浮かべますか?

 

餌やり、水槽掃除、水替えといった展示水槽の維持管理。

 

展示生物の採集、搬入、調査。

 

保護活動、教育活動、研究活動。

 

など様々ありますがそんな仕事の一つに擬岩制作があります。

 

・・・いやウソです。一般的には業者に依頼したり、購入するところがほとんどだと思いますが・・・

 

当館では「無いものは作る」という精神が息づいておりますので?(笑)、作っています。

 

こんな感じから

  diary144_1.jpg

こんな感じになって

diary144_2.jpg

 

こんな感じにできあがります。

diary144_3.jpg

 

そして先日、当館トンネル水槽では2作目となる擬岩が投入されました。

diary144_4.jpg

 diary144_5.jpg

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 擬岩をクレーンでトンネル水槽に運び入れ、スタッフが4人がかりでポイントまで移動させました。

 

 diary144_7.jpg

ジャジャーン! 設置完了です。

 結構大変です。

diary144_8.jpg

しばらくすると早速気になったのかアカウミガメがのぞきに来てました。

 

今では死に水を作らないように開けた穴がいろんな生き物の寝床になってます(笑)

こんな風に水族館の裏側ではいろいろなものが作られています。

 生物はもちろんその他にもいろんなところに目を向けてみるとスタッフの工夫をこらした仕掛けや、おもしろい造形物など意外な発見があるかもしれません。

 皆さんもいろんな楽しみ方で水族館を満喫してみてください。

by Go 

第137回 クロマグロ様


当水族館のトンネル水槽のボス、クロマグロ様が最近、食欲ないんです。


クロマグロ様

原因として考えられるのは...

一ヶ月前くらいに小さいクロマグロをトンネル水槽に入れた際、競争に負けた→大きさから負ける可能性は低い。


小マグロ

音や光に敏感なため何らかのショックで驚愕行動を起こした→普通は10日程で餌を食うようになるが20日くらい食べてない。

原因がいまいちわからないんです。

解決策の一つとして活餌を入れて刺激を与え、捕食を促す作戦に出ました。

行ってます。通ってます。ほぼ毎日。

アジ釣り採集


串本漁港にて
寒いです

でもマグロ様のため頑張ってます。

アジは多く生かして持ち帰るためにオキアミを餌に一匹一匹釣る方法をとり、なるべく素早く、傷つけないように一匹一匹針を外し、生け簀に入れ、こまめに水を換え、エアレーションを施しています。


釣れたアジ

多い日は50匹程採集できます

後日、試しに50匹アジをトンネル水槽に入れてみました。


トンネル水槽に入れたアジ

がクロマグロ様無反応...

攻撃的なロウニンアジでさえ無反応...


ロウニンアジ

これはもしやアジの群れを作ることが可能ではないかと思うようになり、当初のマグロの活き餌用から展示用のアジを釣ることに変わってきています。
最近は目指せ1000匹を目標に仕事終わりに夕方アジを釣る日々を送っております。

その甲斐あって最近、アジが何らかの刺激になったのか?クロマグロ様がアジの切り身を少しづつ食べてくれるようになりました。一安心です。

by Go
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