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- 南紀生物同会 南紀生物より2論文が出版
- 「和歌山県から得られた南方性テンジクダイ科魚類2種の記録」論文公開
- 「水槽内で観察されたニセゴイシウツボの産卵前行動」論文公開
- 「串本町から得られた本州初記録のホシヒレグロハタ」論文公開
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和歌山県初記録のオオクチヌメリ属魚類2種に関する論文が出版
和歌山県初記録のオオクチヌメリ属魚類2種に関する論文が出版されました。
【論文概要】
ネズッポ科オオクチヌメリ属は、日本からバケヌメリEleutherochir mirabilis (Snyder, 1911),クシヒゲヌメリEleutherochir mccaddeni Fowler, 1941,オオクチヌメリEleutherochir opercularis (Valenciennes, 1837)の3種が記録されています。このうちバケヌメリは国内において、北海道から新潟県と宮崎県にかけての日本海および太平洋沿岸から散発的に記録されており、クシヒゲヌメリは高知県と沖縄県からのみ記録されていました。
2024年6月10日に和歌山県串本町の紀伊大島で1個体のバケヌメリの稚魚、同年8月21日に同町の上浦海岸で1個体のクシヒゲヌメリが採集されました。今回採集された標本は和歌山県からの2種の初記録であり、クシヒゲヌメリは本州初記録となりました。
【論文タイトル】
和歌山県串本町から得られた本州初記録を含むオオクチヌメリ属魚類2種の記録
著者:大西 遼(串本海中公園センター)
本論文は、査読付きオンラインジャーナル「Ichthy, Natural History of Fishes of Japan」で公開されました。論文PDFは下記URLからダウンロード可能です。
・Ichthyインターネットサイト
https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/ichthy/articles.html
・J-Stage
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ichthy/56/0/56_31/_article/-char/ja
南紀生物同会 南紀生物より2論文が出版
南紀生物同好会の会誌 南紀生物(Vol. 67, No.1 )より「水槽内におけるモヨウモンガラドオシの卵発生と孵化仔魚の形態」と「和歌山県串本町で撮影された体側に黒色斑をもつヤシャカマス記録」の2論文が出版されました。
① 論文タイトル:水槽内におけるモヨウモンガラドオシの卵発生と孵化仔魚の形態
著者:佐久間夢実(串本海中公園センター)・大西 遼(串本海中公園センター)
論文概要:モヨウモンガラドオシMyrichthys maculosus(Cuvier,1816)は,体の地色が白色や薄い黄色で多数の円形斑があるウミヘビ科魚類です。本種はインド・太平洋に広く分布し,日本国内では静岡県の相模湾以南から琉球列島にかけて記録されています。和歌山県沿岸では水深15-25 mの砂泥底に生息しており、串本周辺海域では最も普通に見られるウミヘビです。一方で,本種の産卵に関する知見は乏しく、これまでフィリピンのマリアナ海域で採集された卵の形態が知られているのみでした。
今回、串本海中公園センターで飼育展示されているモヨウモンガラドオシの水槽内に受精卵が浮遊しているのが確認され、飼育を行ったところ孵化仔魚が得られました。上述のとおり本種の卵は知られていましたが、孵化仔魚の形態は不明であったため、水槽内で観察された卵発生と孵化仔魚の形態について報告しました。
② 論文タイトル:和歌山県串本町で撮影された体側に黒色斑をもつヤシャカマスの記録
著者:大西 遼(串本海中公園センター)・白木孝佳(愛知県名古屋市)・黒田悠真(千葉県農林水産部)
論文概要:カマス科のヤシャカマスSphyraena arabiansis Abdussamad and
Retheesh,2015は、インド洋アラビア海南東部のラクシャディープ諸島、日本、およびニューカレドニア南部のダンビアから記録されており、日本国内では神奈川県から鹿児島県にかけての南日本太平洋沿岸に分布しています。
本種は従来、形態が酷似するオニカマスS. barracuda(Edwards 1771)と混同されていましたが、森下ほか(2020)により上顎後端が眼の前縁直下を越えないこと、側線が第1背鰭より前方で曲がること、鰓蓋後縁の鰓膜下半部が白色を呈すること、体側上部の暗色横帯が側線を越えるが、腹部に達しないこと、体側に黒色斑がないこと、尾鰭後縁中央部に一対の大きな突出部があることにより識別可能であると報告されていました。
今回、和歌山県串本町で1個体のヤシャカマスに同定される水中写真が撮影されましたが、撮影された個体の体側には複数の黒色斑が認められました(既知の報告ではヤシャカマスの体側に黒色斑はないとされている)。これまで体側に黒色斑をもつヤシャカマスは確認されていなかったため、本種の形態的特徴に関する知見の蓄積のため報告しました。
「和歌山県から得られた南方性テンジクダイ科魚類2種の記録」論文公開
和歌山県串本町とすさみ町で採集された南方性テンジクダイ科魚類「アカフジテンジクダイ」と「マトシボリ」に関する論文が出版されました。
【論文概要】
アカフジテンジクダイApogon crassiceps Garman, 1903は体が赤みを帯びた半透明の小型のテンジクダイです。本種は西太平洋に広く分布しており、日本国内では神奈川県から琉球列島にかけて記録されています。今回、和歌山県串本町で採集された個体が本県からの初めての記録となりました。マトシボリApogonichthys ocellatus (Weber, 1913)は体が茶褐色で、第1背鰭に黄色く縁取られた黒斑がある小型のテンジクダイです。本種はインド・西太平洋に広く分布しており,日本国内では静岡県から琉球列島にかけて記録されています。今回、和歌山県串本町とすさみ町から採集された個体が本県からの初めての記録となりました。
論文タイトル:「和歌山県から得られた南方性テンジクダイ科魚類2種の記録」
著者:吉田奈央(京都大学農学部地域環境工学科)・大西 遼(串本海中公園センター)
本論文は、査読付きオンラインジャーナルIchthy, Natural History of Fishes of Japanで公開されました。
論文PDFは下記URLからダウンロード可能です。
・Ichthy インターネットサイト
https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/ichthy/articles.html
・J-Stage
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ichthy/55/0/55_63/_article/-char/ja
「水槽内で観察されたニセゴイシウツボの産卵前行動」論文公開
当館で展示されているニセゴイシウツボの産卵行動についての論文を発表いたしました。
【論文概要】
ニセゴイシウツボ Gymnothorax isingteena (Richardson, 1845) は、韓国、日本からインドネシアにかけての西太平洋に広く分布しており、国内では八丈島、伊豆半島以南の太平洋沿岸から琉球列島にかけて記録されています。本種は観賞魚として人気が高く、多くの水族館で飼育展示されています。一方で、本種の生態についてはほとんど分かっておらず、産卵に関する知見はこれまで得られていませんでした。今回、串本海中公園センターで飼育されている2個体のニセゴイシウツボを観察したところ、ペアの形成やオスがメスの顎を咥えて水面に浮上する産卵前行動が確認されました。
【論文情報】
タイトル:水槽内で観察されたニセゴイシウツボの産卵前行動
著者:大西 遼・佐久間夢実
論文は、鹿児島県自然環境保全協会が発行する「Nature of Kagoshima」のHP内で公開されました。
論文のPDFは下記のHP内でダウンロード可能です。
・
Nature of Kagoshima インターネットサイト
https://journal.kagoshima-nature.org
大西 遼
佐久間 夢実
「串本町から得られた本州初記録のホシヒレグロハタ」論文公開
2023年11月29日に当館前の錆浦海岸で採集された「ホシヒレグロハタ」について、
本種の本州初記録および分布の北限記録として論文を発表いたしました。
※当水族館での生体・標本の展示はございません。
【論文概要】
ホシヒレグロハタ Epinephelus corallicola (Valenciennes, 1828) は、日本からオーストラリア北西部にかけての西太平洋域に広く分布しており、日本国内では高知県以南から散発的に記録されていました。
2023年11月29日に串本海中公園センター前の錆浦海岸で1個体のホシヒレグロハタの幼魚が採集されました。
本種のこれまでの分布は上述のとおりであり、和歌山県串本町から得られた標本は本種の本州からの初記録かつ分布の北限を更新する記録であるため、論文として報告いたしました。
【論文情報】
論文タイトル:「和歌山県串本町から得られた本州初記録のホシヒレグロハタ」
著者:大西 遼(串本海中公園センター )
本論文は、オンラインジャーナル Ichthy-Natural History of Fishes of Japan で公開されました。
下記の URL からダウンロード可能です。
・Ichthy インターネットサイト
https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/ichthy/articles.html
・J-Stage
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ichthy/46/0/46_21/_article/-char/ja
大西 遼