スタッフブログ【さびうらびより】スタッフ:とーる一覧
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第334回 オオモンカエルアンコウの餌やり
先日漁師さんから立派なオオモンカエルアンコウを頂いたので、水槽で飼育展示しています。
オオモンカエルアンコウは、アンコウ目カエルアンコウ科に属するアンコウの仲間です。
カエルアンコウの中では大型な種です。
オオモンカエルアンコウは飼育する側としては、中々の魅力にあふれた魚です。
カエルアンコウの仲間では大型種なので、見た目のインパクトは絶大です。
全長は最大30㎝ほどですが、見ての通り体高と体幅がかなりあるため全長以上の重量感があります。
体表に鱗は無く、ぶよぶよとした魚らしくない触り心地です。
そしてなんといってもこのブサ…個性的な顔!
カエルアンコウは、ほとんど泳ぐことは無く岩やサンゴなどの隙間で周囲の景色にカモフラージュしてじっとしています。
そのため、体を固定しやすい様に胸びれが手の様に発達し、このひれを使って海底を歩いて移動します。
泳ぐのはあまり上手では無いため、素手でも簡単に捕まえられます。
そして、アンコウの仲間らしく頭部にエスカと呼ばれる疑似餌を持ち、
これを使って小魚をおびき寄せ一瞬にして丸のみしてしまいます。
ですので、飼育下ではほかの魚と同じように餌をばらまいても中々食べてくれないので、
棒の先に餌を付けて顔の近くまで持っていかなければなりません。
額の辺りから疑似餌をぴょこぴょこ出しているのがわかるでしょうか。
お腹が空くとぴょこぴょこするので、餌を欲しがっているのが分かりやすいです。
ただ、中にはあまり餌付きが良くなく自分からは中々食べてくれない子もいるのですが、
そんな時には口に餌の小魚を咥えさせてやると、そのまま食べてくれたりもします。
ほとんど動かず、餌も食べさせてもらうこの姿。
なんだかとっても怠惰な感じがして羨ましいです。
by とーる
第329回 久しぶりにアオウミガメ誕生
館内子ガメ水槽では常時ウミガメの子供を飼育展示しています。
毎年8月9月に赤ちゃんが生まれ展示を開始し、1年後次の子たちが産まれると交代します。
ですので、館内子ガメ水槽では1年間子ガメの成長を見ることが出来ます。
そして今年も多数の子ガメが誕生し、既に展示を始めています。
今年のウミガメ繁殖はなかなか好調で、去年初めて生まれた孫世代(F3)アカウミガメは今年も
順調に誕生し、さらに4年ぶりにアオウミガメも誕生しました。
以前紹介しましたが、交尾を1か月以上の記録的長期間した甲斐があったようです。
というわけで、今年は久しぶりにアカウミガメとアオウミガメの両方の赤ちゃんを同時に展示
していますので、来館された際はぜひ両種の違いを見比べてみてください。
アカウミガメの赤ちゃん
アオウミガメの赤ちゃん
アカウミガメは全身赤茶色ですが、アオウミガメは背甲側は真っ黒で腹甲側は真っ白と
オセロの様な配色です。
大きさは生まれつきアオウミガメの方がやや大きいです。
これは卵の状態からすでにアオウミガメの方が一回り大きく、
最終的な大きさもアオウミガメの方がやや大きくなります。
個人的な感想を言うと、見た目の可愛さはアオウミガメに軍配が上がりそうです。
アカウミガメはやや武骨な顔つきですが、アオウミガメは丸みを帯びた顔で柔らかい印象です。
お客さんからの受けもアオウミガメの赤ちゃん方が良い気がします。
しかしながら、実際飼育をしてみるとアカウミガメの方が好印象です。(個人的には)
なぜかというと、まずアカウミガメは積極的で好奇心旺盛ですがアオウミガメはやや慎重で
臆病なため、餌やりの時にアカウミガメは猪突猛進で突っ込んできて、ツバメの雛の様に
口を大きく開けて餌をせがんできて可愛いのです。
アオウミガメも最初のころはよく寄ってきますが、少し成長すると遠慮がちになってしまいます。
また、アオウミガメは成長してくると噛み合いが酷くなるため、怪我によく悩まされます。
そんなわけで、見た目のアオ、中身のアカというイメージです。
まあ、最終的にはどちらも噛むわ暴れるわの体重100㎏クラスの怪獣になってしまいますが。
何はともあれ、間違いなく今が一番ウミガメのかわいい時期ですのでぜひ見に来てください。
by とーる
第324回 賽の河原
毎年4月から5月ごろになるとツバメが訪れ、水族館の色んな所で巣作りに励んでいます。
屋外ウミガメプールの軒にも毎年必ず巣を作っており、今年も行ったり来たりしていました。
ウミガメプール付近で巣を作るツバメは、持ってきた枯れ草をプールの海水に漬けて巣の材料にしているようです。
が、
今年はどうやら様子がおかしい…
巣作りのために頻繁に行き来しているのに、いつまでたっても巣が出来ません。
何をしているんだこいつらは、と思ってよく観察してみると
真下の床を見て納得しました。
海藻を使って巣を作っていました。
この海藻は、この時期ウミガメプールに豊富に生えているアオノリの一種です。
なるほど、アオノリでは粘着しないようで全て落下してしまい一向に巣が作れなかったようです。
アオノリは目の前のウミガメプールにいくらでもあるので、横着したのでしょうか。
結局いつまでたっても巣が出来ないのでさすがに諦めたようで、その内普通の巣を作っていました。
今年のウミガメプールのツバメは、楽をしようとした結果余計に苦労することになってしまったようです。
しかし、アオノリで出来た巣か…
なにか臭そうで嫌です。
by とーる
第319回 長すぎるアオウミガメの交尾
ただ今ウミガメプールでは交尾の季節となっており、オスが盛んにメスにアタックしています。
第228回でも紹介しましたが、当館のアオウミガメは交尾時間がとても長いです。
この時は17日間という記録を打ち立てましたが、現在この記録を更新中です。
ちなみに、ウミガメプールにはアカウミガメもおり、当然こちらも交尾をしますが、
アオウミガメの様に日を跨ぐことはほとんどありません。
これはなぜかというと、推測ですが交尾に積極的なオスの数の違いではないかと思います。
当館のアカウミガメで交尾に積極的なオスは3~4頭いますが、アオウミガメは1~2頭です。
交尾に積極的なオスは他個体の交尾の妨害にも積極的です。
ですから、アカウミガメの場合誰かが交尾を始めるとすぐに他のオスが寄ってきて、
突っついたり噛んだりと邪魔をします。
なので、あまり長時間交尾は見られません。
一方アオウミガメは、オスが少ないのであまり妨害されることが無く長時間の交尾が行えるようです。
不思議なのが、アカ⇔アオで互いの交尾を妨害することはほとんどありません。
アカとアオで交尾しようとすることもほぼないため、同種かどうかはしっかりと認識しているようです。
そして、今回のアオウミガメの交尾はなんともう少しで1ヵ月継続となります。
もう呆れる長さです。
実は交尾したまま死んでるんじゃないかと思いましたが、ちゃんと生きてます。
途中一度メスの上から降りていたことがあるのですが、すぐにメスを追いかけまわし、
その日の内にまた交尾状態へと戻っていました。
上に乗っかられているメスは大変そうですが、実はオスのほうがかなり過酷です。
交尾期間中は基本的に餌は食べません。
ただ、メスは期間が長くなると交尾したまま餌を食べることもあり、
このメスも今はオスを乗っけたまま餌を食べるというシュールな状態です。
オスは全く食べないので、もう1か月近く絶食中です。
あと、息継ぎはメスが浮上するタイミングに合わせてしなければならないので、
自らのペースで呼吸が出来ません。
このオスもメスもどちらかが交尾を終了しようと思えばできるはずなので、
どういう結果になるか分かりませんが、もうこのまま好きにさせてみようと思います。
by とーる
第314回 タツナミガイ
ウミガメプールは屋外で日当たりが良いので海藻が良く生えます。
特にアオノリの仲間が繁茂します。
このアオノリの仲間は、海藻食生物の餌となるので水族館にとっては意外とありがたいです。
特に海藻しか食べない生物は、これが無いと飼育するのが非常に面倒になります。
現在飼育している中では、アメフラシやタツナミガイなどが海藻しか食べない生物です。
そこで今回はタツナミガイの摂餌を撮影しました。
まずタツナミガイとは、アメフラシやウミウシ類に近い生物で名前の通り貝の仲間です。
一見すると貝殻はありませんが、体内に退化し小さくなった貝殻が存在します。
これがタツナミガイの貝殻です。
この殻の形から立浪貝の名前がついているそうです。
アメフラシやタツナミガイやウミウシ類は、貝殻が(ほぼ)なくなった貝なのです。
要するに海の中のナメクジです。
…あれ?
そう考えると途端に可愛くなくなりました。
不思議です。
アメフラシやウミウシとかナマコなんかは可愛いと思えるのに、
ミミズやナメクジ、イモムシなんかは嫌いです。
毛虫やムカデは地球上から消滅してほしいとすら思います。
その点タツナミガイはとても可愛らしいです。
カバの様な顔、つぶらな瞳、ずんぐりむっくりした体、のそのそと移動する姿
とても愛らしいです。
ただ日中は岩の隙間でじっとしており、さらにこの体色のためものすごい地味で、
海中ではよく探さないと見つけられません。
しかし、意外と大食漢でかなりの量の海藻をもしゃもしゃと食べ続けます。
正直あまり展示映えしないですが、お気に入りの生物です。
by とーる